障害者手帳は「就職に不利」ではなく「働きやすくするための武器」。正しい活用法を知ろう
そもそも障害者手帳って転職活動でどう使えるの?
応募時に使う?入社後?タイミングで変わる使い方
障害者手帳を使うタイミングによる活用法の違い
タイミング |
メリット |
デメリット |
向いている人 |
注意点 |
応募時 |
障害者枠求人が選べる/配慮の提示がしやすい |
応募段階で障害が開示される |
継続的な配慮が必要な人 |
面接での説明準備が必須 |
内定後(入社前) |
条件交渉や配慮の確認がしやすい |
企業によっては理解が浅い場合も |
環境次第で伝えたい人 |
書面での合意を取りたい |
入社後 |
自分のペースで様子を見ながら開示できる |
配慮が受けられない期間が発生 |
徐々に慣れたい人/体調安定後に開示 |
職場との信頼構築が前提 |
書類提出の有無/求人選定の基準としての役割
「使わないと損」な求人・制度・支援一覧
活用対象 |
内容 |
対象者 |
得られるメリット |
見落としがちなポイント |
障害者枠求人 |
配慮前提の求人/勤務形態に柔軟性あり |
手帳所持者 |
面接段階から配慮あり/負担軽減 |
求人内容に具体性があるかを確認 |
就労移行支援 |
転職準備・訓練・就労後のサポート |
就労に不安のある人 |
継続就労の可能性が高まる |
相談→体験→通所と段階的に進む |
障害者職業センター |
職業評価・アセスメント提供 |
自分の特性が言語化しづらい人 |
面接での自己説明がしやすくなる |
利用には申請が必要な場合も |
助成金制度 |
雇用開始時に企業側に支給 |
手帳所持者を雇う企業 |
採用しやすくなる要因に |
制度の存在を企業側が知らないことも |
障害者枠求人/通院配慮/助成金対象などの利点あり
手帳を活用して“働きやすくなる”3つの転職術
① 自分の「得意・不得意」を伝えて職場を選ぶ
得意・不得意」を伝えて職場選びを成功させる整理シート
自分の特性 |
得意なこと |
苦手なこと |
配慮してほしい点 |
合いそうな職場 |
感覚過敏あり |
一人作業に集中 |
大きな音/光に敏感 |
静かな環境/明るさ調整 |
在宅ワーク/特例子会社 |
書くことが得意/話すのが苦手 |
文章によるやり取り |
電話・雑談対応 |
メール中心の業務 |
事務/データ入力職 |
状況判断に時間がかかる |
ルーチン作業が得意 |
即判断・即返答が苦手 |
ゆっくり進められる業務 |
事務補助/軽作業 |
障害内容を軸に業務内容や環境を整理
② 配慮してもらいたいポイントを明文化しておく
配慮希望を“伝わる形”に整えるチェック表
配慮項目 |
状況の具体例 |
伝える理由 |
調整してほしい内容 |
一言で伝える例 |
通院頻度 |
週1で午前に病院通いあり |
継続治療のため勤務調整が必要 |
その日は午後出勤 or 休み希望 |
「週1で午前中に通院があります」 |
体調変動 |
月数回、集中力が落ちる日あり |
無理せず勤務継続したい |
業務量や時間の一時調整 |
「体調に波があり、調整いただけると助かります」 |
環境配慮 |
音に敏感で集中しづらい |
職場環境によって作業効率が変わる |
静かなスペース/席配置の調整 |
「静かな場所で作業できると集中しやすいです」 |
「言いづらい」ではなく「伝える」がカギ
③ 面接で“配慮されたい理由”を伝える方法
面接で“配慮されたい理由”を納得感をもって伝える構成
構成パーツ |
内容例 |
ポイント |
①自己理解の説明 |
「私は音や人の声に敏感で、集中が途切れやすい特性があります」 |
単に「苦手」ではなく、“特性”として説明 |
②働く意欲の提示 |
「ただし、一人で集中する作業は得意で、書類作成などで力を発揮できます」 |
苦手の裏にある強みをセットで話す |
③具体的な配慮希望 |
「そのため、作業環境における静かなスペースの配慮をお願いしたいです」 |
配慮内容は具体的に&現実的に |
単なるお願いでなく「働くために必要な工夫」として伝える
履歴書・職務経歴書にも一工夫|手帳を活かす書類作成のコツ
職務経歴書には「できること」「配慮希望」を両立させて書く
セクション |
記載内容のポイント |
実例 |
印象を高めるコツ |
業務実績 |
数値・結果で強みを見せる |
「事務職として月100件の処理をミスなく対応」 |
定量化で信頼性UP |
得意分野 |
強みと特性を絡める |
「マルチタスクより、コツコツ型作業に集中力を発揮」 |
特性が“強み”になる表現を |
配慮希望 |
働き続けるための必要条件を明記 |
「静かな作業環境、定期的な面談があると安定しやすい」 |
“職場に貢献したい”意図を添える |
履歴書での記載例と、書かない場合の配慮ポイント
状況 |
記載する場合 |
記載しない場合 |
補足・工夫ポイント |
メリット |
配慮の必要性を事前に伝えられる |
書類選考で“中立的”な判断を受けられる |
両方のメリットを理解して選択を |
書き方 |
「精神障害者保健福祉手帳(3級)所持、通院中」 |
特に記載せず、口頭で説明予定 |
備考欄 or 別紙メモとして添える方法も可 |
注意点 |
書く内容の具体性が大切(通院頻度・症状の安定性など) |
面接時に突然伝えると混乱を招く場合あり |
職務経歴書で補足する方法も有効 |
就職活動中に利用できる制度や支援と連携する方法
傷病手当金を活用して、焦らず転職を考える時間を確保
傷病手当金を受け取りながら、安心して転職活動を整える流れ
ステップ |
やること |
ポイント |
メリット |
1.医師に相談 |
診断書を取得 |
働けない状態であることの証明 |
支給対象かどうかの判断材料 |
2.申請書提出 |
健保組合に必要書類を郵送 |
会社への報告と並行して行う |
最長1年6ヶ月の金銭的サポート |
3.療養と転職準備 |
支給を受けながら休養・支援相談 |
焦らず次の職場選びに向き合える |
心身のリカバリーに集中できる |
障害年金を受け取りながら、働き方を再設計するケースも
障害年金と就労の両立を考えた“再設計のステップ”
ステップ |
状況 |
活用できる制度 |
工夫したこと |
結果 |
休職中 |
働けないが生活費が不安 |
障害年金(精神2級) |
医師に等級の妥当性を相談 |
申請通過で安心感が得られた |
再始動前 |
働きたいが体調に不安あり |
年金+短時間勤務 |
通勤日数を減らす/在宅勤務併用 |
継続就労が可能に |
転職時 |
手帳活用し障害者雇用枠へ |
障害者枠+年金継続 |
勤務収入と年金のバランス調整 |
安定収入と働きやすさを両立 |
就労支援事業所や支援員と連携して「伝え方」を整える
支援員と連携して“伝え方”を整える場面別チェック表
場面 |
よくある不安 |
支援員ができること |
利用者がやること |
伝えるときのコツ |
面接準備 |
配慮の伝え方が不安 |
面接練習で想定質問を確認 |
回答の型をメモして繰り返す |
「必要理由+協力意志」のセットで話す |
履歴書記載 |
何を書けばいいかわからない |
記載例や言葉選びをサポート |
自分の言葉で表現し直す |
書きすぎず、整理して一言で伝える |
配属面談 |
何を伝えるか迷う |
事前に配慮内容を一緒に整理 |
優先順位をつけて話す |
配慮だけでなく、できることも伝える |
働きずらさを感じている人におすすめの転職サービス
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