<時間旅行>戦前日本の日記
和8年:警察学校を卒業。新人警察官として勤務を始めたばかりの男性。#戦前の日記 #1933年7月8日
10代後半もしくは20代前半の男性。警察学校を卒業し新人警官として勤務中。11月12日、12月23日、2月19日、3月29日、4月26日、5月17日、5月31日、6月28日の日記と同じ人物。
この日記を書いた男性は東京は下町の警察に勤務する警察官だ。 今回は度量衡計量器の一斉取り締まりをしたという記述があるが、これは当時の法律にあった度量衡法に則って行われていたのだろう。 日本は昔から計量の基準は尺貫法であったが、日本は1886年(明治19年)に国際的なメートル条約に加盟したため、尺と貫はメートル原器・キログラム原器から換算する方法を採用していた。しかし、結果的に尺貫法とメートル法、さらにイギリス式のヤード、ポンド法なども入り乱れた状態になり、それに乗じ、計量をごまかして商売する商店もあった。そのため度量衡計量器を官吏や警察で取り締まっていた。 それぞれの自治体には度量衡官吏もいて彼らが定期検査を、臨検による取締は警察官吏が分担していたようだ。
【昭和8年の出来事】 1月 ヒトラーが独首相になりナチス政権樹立 2月 『蟹工船』の小林多喜二が特高警察により逮捕。拷問により殺される 3月 三陸地方大地震。津波により多くの被害が出る 9月 伊勢丹が神田から移転し新宿に出店