<時間旅行>戦前日本の日記
和12年:東京で浪人生活をスタートした医大を目指す旧制中学の5年生で16歳の少年。#戦前の日記 #1937年9月10日
1937年(昭和12年)9月10日 旧制中学を卒業した16歳の少年。埼玉県在住。現在は医大の予科を目指し浪人中。1月14日、2月18日、3月5日、3月17日、3月28日、4月1日、4月6日、4月9日、4月17日、5月14日、6月1日、7月2日、7月11日、8月15日、8月25日の日記と同じ人物。
昭和12年9月近衛内閣は、「国民精神総動員」政策を掲げ、国民が国家のために自己を犠牲にして滅私奉公することを奨励した。スローガンとして「八紘一宇」「挙国一致」「堅忍持久」を掲げ、それは国民全員を戦争遂行の道具にする政策だった。 そこから「欲しがりません勝つまでは」「ぜいたくは敵だ!」「日本人ならぜいたくは出来ない筈だ!」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」「遂げよ聖戦 興せよ東亜」「聖戦だ 己れ殺して 国生かせ」「進め一億火の玉だ」「石油(ガソリン)の一滴、血の一滴」「全てを戦争へ」などの戦時標語も生まれ、国家に協力しない者は非国民として扱われるような時代となっていった。 ※この日記は昭和11年用の日記帳に書いているが、内容は昭和12年のもの。
【昭和12年の出来事】 1月 スペイン内戦: 4月 東京・札幌間に定期航空路開設 5月 パリ万国博覧会開幕 7月 通州事件。中国北部で日本軍留守部隊や日本人居留民が虐殺される 8月 上海で海軍陸戦隊と中国軍が交戦。第二次上海事変勃発 9月 蒋介石が中国共産党を承認し第二次国共合作が成立 11月 日独伊防共協定成立 12月 日本軍が南京を占領