<時間旅行>戦前日本の日記
治37年:長野県の警察に勤務する男性。1904年12月16日
おそらく20代。独身。
日記中に出てくるジフテリアは、明治初期より法定伝染病として位置づけらてきた。明治23年頃には日本の北里柴三郎がジフテリアの抗血清を開発したが、まだまだ容易ならざる難病であったのは間違いない。日記の主は警官として感染の拡大阻止や患者の救護に活躍したらしく特別手当を貰っている。うどんやそばが当時は1杯2銭ほど、小学校の教師や警官の初任給は8~9円、一人前の大工で月20円くらいだったところから考えると、1円50銭の手当は現在の貨幣価値に換算すると2~3万円くらいだろうか。
【明治37年の出来事】 1月 大阪朝日新聞で天声人語連載開始 2月 日露戦争開戦 2月 日韓議定書調印 5月 アメリカががパナマ運河を起工 11月 アメリカ大統領選挙でセオドア・ルーズベルトが勝利