旬の地魚を味わう全国漁港めぐり
09 グランプリは「勝浦風カツオ漬け丼」!!
「本当に旨い魚を現地でいただく!」をテーマにお届けする「全国漁港めぐり」。
今回は、 #07で紹介したJF全国漁業連合組合協会が主催する、
年に1度の魚の祭典「Fish-1(フィッシュワン)グランプリ」の様子をお伝えします。
「漁師自慢の魚 プライドフィッシュ料理コンテスト」は、全国各地の漁連が選んだ旬の魚を使ってつくった漁師料理のコンテストである。エントリーされたのは、JF岩手漁連「鮭のポタージュ」、JF千葉漁連「勝浦風カツオ漬け丼」、JF東京漁連(八丈島漁協女性部)「トビウオのすり身汁」、JF兵庫漁連「ひょうご PRIDE FISH 丼」、JF広島漁連「広島かきのかき飯」、JF佐賀有明海「海苔スープラーメン」の六つ。6団体がグランプリを目指し競い合った。
「地域を元気にする 国産魚ファストフィッシュ商品コンテスト」は、気軽に手軽に魚食に親しむ、国産魚を使った水産加工品のコンテストで、宮城県の有限会社オーシャンネット「スティック金華さば」、三重県の魚々錦会「マダイの塩麹焼き」、高知県の龍禾 Ryuka「龍禾ガリあじ」、同じく高知の八重丸水産株式会社「きびなごケンピ」、佐賀県のJF佐賀げんかい「CAS凍結剣先イカオイル漬ネギ塩風味」の五つの商品がエントリー。グランプリを目指し戦った。ちなみにファストフィッシュとは水産物を手軽で気軽においしく食べるような商品や食べ方のこと。魚離れを食い止めるためのプロジェクトの1つで、現在、3000以上の商品が選定され、全国のスーパーなどで販売されている。
【「Fish-1グランプリ」とは?】
日本人が世界的に長寿国であることと、魚食文化は関係があるといえそうだ。今や世界的な健康ブームもあって海外でも魚食が広まり、本家の日本でも見直そうという動きになっている。そのような中、JF全漁連が取り組んでいるのが「Fish―1グランプリ」であり、日本で獲れるさまざまな魚介や水産物にスポットを当てた、1年に1度の魚の祭典だ。「JF全漁連」とは、現在日本にある約980の漁協の全国組織である。
2013年からスタートした「Fish―1グランプリ」は、プライドフィッシュを使った料理コンテストと、ファストフィッシュを使った商品コンテストなどで構成されている。両コンテストともにグランプリはじめ各賞は、審査員による審査と来場者の投票で決まる。魚好きならそれぞれ食べ比べてみて、これはというものに1票を投じてみるのもいいだろう。
【プライドフィッシュとは?】
「漁師がすすめるおいしい魚をもっと知ってもらいたい――」。
そんな思いから、全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)が2014年からスタートしたのが、「プライドフィッシュ」プロジェクトである。あくまで地元の漁師がすすめるところがポイントだ。獲れる数が少なく、あまり出回っていないものでも、おいしいと自慢できるものが選ばれ、事情を知らない魚食好きにはたまらない情報となっている。「プライドフィッシュ」は、海に面する(琵琶湖を含む)40都道府県の各漁連と漁協が、地元の本当に旨い魚介を春夏秋冬の季節ごとに選ぶというもの。都道府県によっては最大12種類の「プライドフィッシュ」が登録される。魚介の本当のおいしさを知るには、地元の漁師に聞くのが一番。高級だからとか有名だからというだけではなく、そこの漁師が自慢できる本当においしい魚介をその「旬」に食べる。これが魚介の真の旨さを知る秘訣ではないだろうか。
【ファストフィッシュとは?】
日本人が魚介を食べなくなってきている現実を受け、2012年から水産庁が、プライドフィッシュに先駆け、簡単に調理できる水産加工品を「ファストフィッシュ」として認定。家庭でも手軽に魚料理が楽しめるようなPR活動を行っている。
http://www.pride-fish.jp/
写真提供:JF全漁連
写真提供:JF(全漁連)
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