風まかせのカヌー旅
#50
フェストパック グアム 写真館
パラオ→ングルー→ウォレアイ→イフルック→エラトー→ラモトレック→サタワル→サイパン→グアム
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文と写真・林和代
今回は、2週間に渡るフェストパックの模様を写真でご紹介。
もしこんな南国の文化祭に参加したくなった人がいたら、2020年の次回が絶好のチャンス。なぜなら、みんな大好きハワイで開催されるから。
南国好きはもちろん、お祭り野郎も伝統文化マニアも盛り上がれること請け合いなので、ぜひ!
2016年5月22日の早朝。
フェスティバルのオープニングセレモニーとして行われた伝統カヌーの入場行進。
今回の私のカヌー旅の目的であるこの行事からフェスティバルがスタートした。
現地グアムの手漕ぎカヌーも出動してお出迎え。
グアムのカヌー。帆のデザインがオシャレ。
第21話で紹介した、伝統的なパンダナスの帆で入場したラモトレックのカヌー
パンダナスの帆は濡れるととても重くなるため、離島でも使われることはなくなっていたが、今になってパンダナスの帆の作り方が絶滅寸前だという事実に気がつき、慌てて復活。
確かに重くて使い勝手が悪いので、いつか消えてしまうかもしれないけれど、とにかくカッコイイ。
我がマイスの入場シーン。
(写真左)ずっと向こうのビーチまで続く観客たち。どんなにアメリカナイズされた暮らしになっても、伝統カヌーに特別な思いを持つグアム人が思いの外多いのかもしれない。
(写真右)正装して集まったグアム在住のカロリニアンたち。彼らはどこに住んでいても、自分がどの離島の出身かということに相当なこだわりとプライドを持っている。
パセオと呼ばれるスタジアムでは、各国の出し物や南国ファッションショーなどが連日開催。多くはかなりエンタメを強く意識した演出がなされているので、思いの外楽しめる。
昼間は熱中症続出の暑さなのに、そこそこ人が入っていた。そして夕方以降は呆れるほど盛り上がる。
私の一番のお気に入り、パプア・ニューギニアのダンス。森の妖精さんたちが、ぴょん、と飛び跳ねるそのキュートさにハートをズキュンと撃ち抜かれた!
会場付近はこんな人たちでいっぱい!
普通のレストランでもこんな姿でお食事をなさる。
むやみに写真を撮りまくるだけで、大変盛り上がるのは祭りの威力か。
各国ブースも、昼間は暑すぎて人が少なかったが、夜は異様な盛り上がりを見せていた。
(左)貝で作った釣り針。今ではペンダントヘッドとして島の人々の胸にぶら下がっているが、実は太平洋諸国の考古学に大きく貢献したと言われている。
(右上)トンガブースの雑貨。トンガに限らず、南国土産の定番であるカゴは、旅行者にも人気。
(右下)ヤシの葉で編んだ帽子作りを旅行者が習って体験できるブース。これがなかなか難しいのだが、ハマる。
パラオのストーリーボード。日本の芸術家、土方久功がかつてパラオで考案し、現地で育ったアート。パラオの伝説など物語を象徴する絵を木に彫り込んだもの。
なぜか南国は仮面の宝庫?
夜のブースは大にぎわい。ミニステージでのライブも毎晩繰り広げられる。もちろん、ドリンクやフードの屋台も充実。
6月4日。スタジアムで行われた閉会式。真面目な雰囲気だった開会式と比べて、こちらはかなりフリーな雰囲気。
入場行進も謎にハイテンションで、日暮れとともにディスコ状態。参加者たちもステージになだれ込み、激しい音楽と照明の中、てんでに踊ったり、人間電車のごとく繋がってみたり大はしゃぎ。
そして夜空を彩る盛大な花火。
まさに、祭りの打ち上げ!
誰もがバカみたいに笑ってるハッピー感満載の宴は深夜まで続いたのであった。
*本連載は月2回(第1&第3週火曜日)配信予定です。次回もお楽しみに!
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林和代(はやし かずよ) 1963年、東京生まれ。ライター。アジアと太平洋の南の島を主なテリトリーとして執筆。この10年は、ミクロネシアの伝統航海カヌーを追いかけている。著書に『1日1000円で遊べる南の島』(双葉社)。 |