料理評論家・山本益博&美穂子「夫婦で行く1泊2食の旅」
#19
ブダペスト
空気の澄んだ素敵な街へ
■世界の最新の潮流も取り入れたハンガリー料理
じつは、私たちの娘絵理は、ハンガリーのブダペストに住んでいて、リスト音楽院に留学中です。いや、正確にいうと、この6月に大学院を卒業しました。
高校2年生の時、ロータリークラブの交換留学生としてブダペストのロータリアンにお世話になり、3年生の時に一時帰国し、大学受験で国立リスト音楽院に入学、本科3年大学院2年をブダペストでピアノの勉強をしました。
その卒業コンサートが5月にあり、それを聴きに夫婦でブダペストへ出かけてきました。
ブダペストの街の中央をドナウ川が流れ、山の手がブダ地区、旧市街のダウンタウンがペスト地区と呼ばれています。これまでに、4回ほどブダペストを訪れましたが、観光客は多いのですが、西欧の大都市のように観光化されておらず、空気の澄んだ素敵な街です。とりわけ、ドナウ川のナイトクルージングの夜景の美しさは、息を飲むほどです。
娘のアパートも決まっていなかった初めてのブダペスト行きでは、市内有数の「コリンシアホテル」に宿泊しました。伝統と風格があって、しかも部屋は十分に広く、清潔さも申し分ありませんでした。今回、一緒にでかけてくださったお仲間には、もちろんこのホテルを薦めて、泊まっていただきました。そうして、皆さん大満足。3日間のうち、1日だけ、朝食をご一緒しましたが、とても質の高い、それでいてヴァラエティ豊かなビュッフェの朝食でした。
娘の絵理はリスト音楽院にあるホールで開いた「卒業コンサート」では、バッハの「イタリア協奏曲」モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」それに、ショパンの「ピアノソナタ第3番ロ短調」を弾きました。いまから5年ほど前でしたら、わが娘がオーケストラと協演するなど夢にも思わなかったことです。
コンサート終了後、食事に出かけたのが「COSTESdowntown」です。昨年出かけたときに宿泊した「プレスティージ」ホテル内にあるダイニングで、その料理の質の高さに驚き、今回のコンサートの打ち上げに迷わず選んだレストランです。
ハンガリーと言えば、牛肉と野菜をパプリカでスープ煮にしたグーヤッシュ、フォアグラと極甘口のトカイワイン、それにマンガリツァ豚が有名です。日本が輸入しているフォアグラのほとんどはハンガリー産と言われています。今回も「COSTESdowntown」は、そうしたハンガリーの名産品に頼らず、世界の最新の潮流も取り入れて、じつに美味しい料理を食べさせてくれました。じつは「COSTES」の本店にも出かけたのですが、断然、こちらがお薦めです。
翌日、ご一緒してくださったお仲間を中央市場にご案内しました。食料品からハンガリー名産の土産物を売る店までが軒を並べ、圧巻の光景です。ブダペストを訪れたら、必ず立ち寄りたい場所ではないでしょうか。次回、「津別・常呂」再び、チミケップへ。
■「COSTES downtown」 PHOTO/MASUHIRO YAMAMOTO
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じゃがいものスープ | 牛頬肉のステーキ |
グーヤッシュのスープ |
■「 コンサート 」 PHOTO/MASUHIRO YAMAMOTO
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リスト音楽院 ホールで |
妻の美穂子と娘の絵理と |
■「 ブダペスト 」 PHOTO/MASUHIRO YAMAMOTO
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ドナウ川に佇むブタペストの街並み |
美しい街に映えるトラム |
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中央市場の正面口 |
雄大な市場内のアーケード |
■「 コリンシアホテル 」 PHOTO/MASUHIRO YAMAMOTO
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おすすめのコリンシアホテル |
壮観なコリンシアホテルのロビー |
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*この連載は毎月25日に更新です。次回は「「津別・常呂」(再び、チミケップ)へ。