2017年自腹でマイル修行&麺の旅
#20
小樽&旭川 麺の旅
旅人・KOJIRO(コジロー)
小樽&旭川 麺の旅
文/写真(iPhone 6s)/KOJIRO
11月20日 搭乗40回目
羽田空港から新千歳空港へ
早いもので、2017年、40フライトを超えた。
今回は、夏の札幌、函館、女満別に続き、北海道第4弾!
新千歳空港から入り、帰りは旭川空港を利用する。
まずは小樽で知人とラーメンを食べ、札幌で仕事の打ち合わせをして1泊。
翌日、高速バスで旭川に移動し、ラーメンを食べて東京に帰る。
北海道大移動の1泊2日麺の旅だ。
ツアーではなく飛行機+宿泊は別々に手配する。
羽田-新千歳 スーパー先得 11,890円
旭川-羽田 スーパー先得 10,990円
札幌から旭川までの移動は、高速バス(2,060円)が便利。
札幌宿泊は、そこそこのランクながら3,900円とかなりリーズナブルだ。
本格的な冬が訪れる前の晩秋の北海道は、紅葉は終わりかけだが気候もよく、
酒も肴も美味しい季節だ。
11月20日 06:30 羽田空港 サクララウンジ。
月曜日のラウンジは、出張のビジネスマンでいっぱいだ。
のん気な旅人は、相変わらず朝からビール。
だが、北海道は昨日から季節外れの大雪。まだ11月中旬だというのに積雪。
札幌、旭川は特に雪が多いようだ。
北海道の空港は、雪に慣れているので飛行には影響はないだろうが、
今回もトホホな旅である。
7:30 JAL503便 新千歳空港行きは、定刻通りに出発する。
今回2017年度、41回目の搭乗だが、
JALの生涯搭乗数は、記念すべき200回目!
内訳は国内線175回、国際線25回。
仕事や取材が多いとはいえ、よく乗ったものだ。
40回目の搭乗後から、予約サービスの追加変更があった。
足元の広い席が事前予約できるようになり、ゆったり快適な空の旅に。
定刻通り、9:00 新千歳空港に着陸。
粉雪は舞っているが、滑走路はきれいに雪かきされていて、
空港内は雪の影響はなさそうだ。
41回目の搭乗無事に完了。
小樽&旭川麺の旅
小樽
『らーめん初代』醤油らーめん #78
旭川
『らぅめん青葉 本店』正油らぅめん #79
『五条軒』蘇州ラーメン みそ#80
『梅光軒 旭川本店』醤油ラーメン #81
小樽① 麺の旅
「らーめん渡海家」
新千歳から小樽行きのJR快速エアポートに乗る。
小樽からJR函館線に乗り換え、余市に向かう。
北海道の友人夫婦と、ニッカの余市蒸留所で待ち合わせをして、
その後、小樽で一緒にラーメンを食べることにしていた。
電車に乗るとあたり一面銀世界。
空港では雪はあまり感じられなかったが、すごい雪で真冬の風景だ。
札幌駅をすぎたあたりで、山間部に住む友人から、
想像以上に雪がひどく車が出せないので、リスケしようという電話が、、、。
なんとも、トホホな旅である。
小樽駅に着くころには、雪はますますひどくなる。
除雪が間に合わないのか、北海道では珍しくホームも凍っていてアイスバーン状態。
せっかく来たので、小樽駅で下車せず、予定通り乗り換え、余市に向かう。
氷点下6℃。粉雪舞う蒸留所は幻想的だ。
2015年終売の余市10年、竹鶴17年・21年を試飲(有料)する。
3杯合わせて700円ほど。都内のバーの1/5〜1/10の価格。
蒸留所で飲むウイスキーは格別な味わいだ。
蒸留所でしか購入できないレアなウイスキーをお土産に買い、小樽に戻る。
小樽も雪、雪、雪。11月としては異例の大雪とのこと。
小樽では、2軒のラーメン屋を予定。
まず1軒目は、フレンチ出身のシェフがやっていて、
鶏ベースのスープが旨いと評判の「らーめん渡海家」に。
駅から数分のところなのだが、慣れない雪道で悪戦苦闘して到着する。
店が閉まっている。まだ13時半なのだが、、、。
なんと、売り切れのためCLOSED。
蒸留所で長居しすぎたか、平日、大雪のために仕込みが少なかったのか。
ほんと、トホホな旅である。
小樽 麺の旅②
「らーめん初代」醤油らーめん
気を取り直して、2軒目に予定していた南小樽の「らーめん初代」へ向かう。
小樽駅から歩いても30分ほどなのだが、雪道を歩くのは無理そう。
小樽駅からひと駅乗り継ぎ、南小樽駅に。
氷点下の雪道は想像以上に寒い。
念のためにフード付きのダウンに、アウトドア用のブーツを履いてきてよかった。
除雪されていない雪道を踏みしめ、急な坂道を転ばぬように下って、
南小樽駅からは7分ほど、国道沿いの「らーめん初代」に到着する。
昼時のピーク時間はすぎていたが、店内はいっぱいだ。
麺を茹でる湯気が立ち込めるカウンターの奥に通される。
広くてきれいな店内は雰囲気がよく、とても暖かい。
北海道でラーメンといえば、味噌は札幌、塩は函館、醤油は旭川がイメージ。
「らーめん初代」のメニューには、味噌・塩・醤油の3種類あるが、それぞれが札幌、函館、旭川の流れではなく、オリジナルなラーメン。
どれも捨てがたく迷ったが、店一番のこだわりだという、醤油らーめんを注文する。
5分ほどで提供される。
まずはスープからいただく。
醤油ダレのいい香りと出汁の旨味が口いっぱいに広がる。
雪道を歩き、冷え切った体にしみわたる。
スープは豚のげんこつと野菜を長時間じっくり煮込み、
後から魚介類を追い出ししているようで、味わい深くコクがある。
約1カ月寝かせた醤油ダレと相性は素晴らしく、
まさに熟成された濃厚な旨いスープだ。
麺は小樽加藤製麺の多加水の中太麺。
麺も10日間以上熟成させているとのことで、見た目は似ているが札幌の麺とは異なる。
ツルツルの食感で弾力があり、スープともよくあう。
肩ロースの大ぶりで厚いチャーシューは、しっかりした歯ごたえがあり、
豚の味が噛めば噛むほど広がる。
スープを飲み干し完食。
熟成されたスープの旨みの心地よい余韻がいつまでも続く。
病みつきになる旨さ。
らーめん初代
小樽市住吉町14-8
0134-33-2626
営業時間11:00〜19:00
火曜日休み
醤油らーめん800円
旭川 麺の旅①
「らぅめん青葉 本店」正油らぅめん
札幌での打ち合わせは無事に終わり、夜はススキノで、ひとり一献。
凍りついた街は、いつもの賑わいはなく閑散としていた。
札幌ではラーメンはお休みして、旭川に備える。
翌朝、札幌では雪も上がり、高速バスに乗り旭川へ向かう。
札幌市内は残雪の影響で渋滞が激しい。
いたるところに雪の塊があり、道は凸凹だらけでバスがかなり揺れる。
三半規管が弱いので、結構な車酔いに襲われる。
通常2時間のところ、2時間40分ほどかかり旭川へ到着。
旭川では、まだ雪が降り続けていた。11月としては異例の大雪らしい。
気温は氷点下4℃。
カフェでしばらく休憩し、昼のピークを過ぎた13時半、
旭川駅からほど近い、旭川ラーメンの元祖とも言われている「らぅめん青葉 本店」を訪れる。
昭和22年にスタートした屋台から数えると、創業70年という老舗。
店の前はきれいに除雪されている。
暖簾をくぐると、親子三代で出迎えてくれる。
何も変わらない、家庭的な雰囲気の店だ。
カウンターに案内される。
創業以来の味を伝承しているという「正油らぅめん」を注文する。
手際がいいので、ほとんど待つことなく提供される。
黒い透き通ったスープに、大きな豚バラのチャーシュー。
ほどよくラードの脂がスープの表面を覆っている。
まずは、スープをひと口いただく。
アツアツで深い味わいのスープは、格別旨い。
醤油ダレと煮干しの香りがいい。
スープは豚骨と鶏ガラをベースに利尻昆布、煮干し、野菜を入れて煮出しているという。
パンチがあるのだが、尖ってなくてマイルドな味わい。
動物系スープに魚介の旨みが絶妙に配分されたWスープ。
そういえば、ここ青葉でラーメンを食べてから、
東京のいわゆる中華そばが味気なく感じられて、
ほとんど食べなくなった記憶が蘇る。
麺とスープのバランスが絶妙。
加水少なく白っぽい自家製の中細の縮れ麺は、スープに絡み、
また、スープをいい塩梅ですくいあげてくれる。
しなやかな麺で、喉越しもいい。
スープを飲み干し完食すると、
丼の底には、長年使われてかすれてしまった「感謝」の文字が見える。
旭川に来た甲斐があった一杯。後味がいい。
僕の中での「中華そば」の原点は、ここかもしれない。
いつまでも変わらないでいて欲しい。
らぅめん青葉 本店
旭川市二条通8丁目左8 二条ビル名店街
0166-23-2820
営業時間9:30~14:00 15:00~19:50
水曜日休み
正油らぅめん750円
旭川麺の旅②
「五条軒」蘇州ラーメン みそ
地元客しか行かないようなローカルな店にも行ってみたい。
カフェで紹介してもらったのは、旭川駅から10分ほどの「五条軒」。
なんでも昔ながらの家庭の味が人気ということだ。
オススメは札幌とは違う味噌ラーメンだと聞き、
雪道を15分ほど歩いて行ってみることにした。
店内はかなり広いのに、店主一人で切り盛りしている。
学生や地元客が、漫画を読みながら待っている。
「蘇州ラーメン」みそを注文する。
店内結構賑わっていて、20分ほど待っただろうか。
ひき肉、もやし、玉ねぎ、白菜など炒めた野菜に、
豚骨ベースと味噌を合わせたシンプルなスープ。
化調が効いているのは、正直気になるが、
野菜の旨みがしみ込んでいる脂少なめのあっさりしたスープで、悪くない。
麺は、須藤製麺の中細麺で、旭川というより札幌に近い麺が、味噌スープにあう。
厚手の豚モモの2枚のチャーシューは、しっかりした歯ごたえがいい。
スープは喉が乾くので残したが、
まさに家で作った、旨い味噌ラーメンといったところ。
五条軒
北海道旭川市五条通10丁目右10
0166-23-6979
営業時間11:00〜20:00
日曜日休み
蘇州ラーメン みそ650円
旭川 麺の旅③
「梅光軒 旭川本店」醤油ラーメン
「らぅめん青葉」とともに旭川ラーメンの代表格といわれる「梅光軒 旭川本店」を訪れる。
こちらは、無添加の自家製にこだわりを持っている。
夕方のオープン間もないのに、ビルの地下1階にある店は、ほば満員だ。
カウンターに通されて、醤油ラーメンを注文する。
5、6分で提供される。
スープは、濁った豚骨醤油。
白濁豚骨スープと魚介を合わせたWスープに、濃口醤油を合わせている。
背脂は控えめであっさりしたスープ。
たまたまなのか、スープがぬるい。
そのためスープ自体は悪くないのだが、醤油の酸味が強く感じられる。
それに魚介が前面に出てしまっているのも気になる。
Wスープは動物系と魚介系のバランスが難しい。
麺は無添加の自家製の低加水の縮れ中太麺。
しなやかな硬さがあり、歯ごたえよく旨い。
たっぷりのせられたネギ、太めのシナチクはいい。
特にチャーシューは素晴らしい!
北海道産のかみこみ豚という霜降り豚を使用しているとのことだが、
ジューシーで肉本来の旨みがたっぷりだ。
麺を食べ終えるころには、スープは冷めてしまい、
アツアツのスープが好きなので、残念ながら残してしまう。
梅光軒 旭川本店
旭川市2条通8 ピアザビル B1F
0166-24-4575
営業時間11:00~15:30 17:00~21:00
不定休
醤油ラーメン730円
11月21日 搭乗42回目
旭川空港から羽田空港へ
夕方を過ぎると旭川はさらに冷え込み、氷点下8℃!
雪降りしきるなか、バスに乗り空港を目指す。
20:05 JAL558便は定刻通り出発。
東京へ向かう最終便の機内は、比較的空いていた。
機内のアナウンスによると、東京の気温は8℃。16℃も温度差がある。
東京も11月としては、かなり寒い1日だったようだが、
北海道の寒さとは比べものにならない。
旭川から羽田までは576マイルと、結構距離がある。
福岡の567マイルより遠い。
羽田へ向かう飛行機は、風の影響もあり約2時間かかる。
東京-新千歳-余市-小樽-札幌-旭川-東京 あわただしい2日間。
さすがに疲れた、、、。足元の広い席でゆっくり熟睡。
22:00 定刻に羽田に到着する。
42回目の搭乗完了。
目標のVIPサファイア会員になるまで、残りわずか、8回搭乗で達成だ。
マイルデータ、搭乗合計42回。
【羽田-新千歳】
搭乗カウント41回
フライトマイル
510(基本マイレージ)×75%(運賃倍率)=383マイル
FLY ONポイント
フライトマイル×2(国内線倍率)=766
【旭川-羽田】
搭乗カウント42回
フライトマイル
576(基本マイレージ)×75%(運賃倍率)=432マイル
FLY ONポイント
フライトマイル×2(国内線倍率)=864
搭乗回数/42回
FLY ONポイント累計/28,180
小樽&旭川1泊2日旅のお値段は
飛行機代 22,880円!
飛行機/22,880円(羽田-新千歳11,890円、旭川-羽田10,990円)
交通費/5,670円 (JR新千歳-余市1780円、JR余市-小樽360円 JR小樽-南小樽170円、
JR南小樽-札幌640円)高速バス2,080円(札幌-旭川)空港連絡バス640円(旭川-旭川空港)
宿泊費/3,900円(楽天トラベル)
麺の旅/2,930円(4食)
合計/35,380円
次回は、名古屋 中部国際空港セントレアへ。
※次回掲載は12月25日(毎月2回、第2、第4月曜日連載)
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KOJIRO(コジロー) 1964年生まれ。大学卒業後、出版社にて男性ファッション誌、女性ファッション誌、漫画誌、トラベル誌、フリーマガジンなど20誌ほど、編集長として携わる。現在は気ままなフリーランサー。小学生の頃より極度の乗り物酔いだが、飛行機大好き。JALの生涯搭乗数は201回。忘れられぬ旅は、JALファーストクラス(特典航空券)で行ったパリ。麺好きの「食いしん坊」でもある。
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