<時間旅行>戦前日本の日記
和9年: 20代の男性。独身。1934年1月31日
東京市の郵便局に勤務しており、保険の外交営業をしている。夜学にも通っていたようだ。11月11日、1月19日の日記と同一人物。
休日に銀座で映画鑑賞。この日、日記の主が訪れた日本劇場は前年に完成したばかり。そこで喜劇王チャップリンの『街の灯』と漫画を原作にした『只野凡児 人生勉強』を観たとのこと。どちらも当時大ヒットした映画だ。『街の灯』の・説明・をしたという山野一郎は、当時、徳川夢声と並び称される無声映画の弁士だった。
【昭和9年主な出来事】 1月 東京宝塚劇場開場 1月 京都駅で呉海兵団入団者の見送りに来た人々が階段で77名した「京都駅跨線橋転倒事故」が起こる 3月 満州国にて帝政実施。執政溥儀が皇帝となる。 3月 函館市で大火 3月 東日本で暴風雨。727戸倒壊、50名死亡 4月 忠犬ハチ公銅像除幕式 5月 東郷平八郎元帥死去 8月 独国民投票によりヒトラー総統として承認される 9月 ソ連が国際連盟加盟 10月 中国紅軍が長征を開始 11月 ベーブ・ルースら17名が米大リーグ選抜チームとして来日 12月 日本が米国にワシントン海軍軍縮条約の単独破棄を通告 12月 ソ連でスターリンの大粛清が始まる