韓国の旅と酒場とグルメ横丁

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#87

私の地元、ソウルの東、千戸洞写真館〈前編〉

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 ソウルに千戸洞(チョノドン)という街があるのをご存じだろうか?

 地図でいうと漢江を右方向(東)にさかのぼったソウルの東の端に位置する。漢江に面したホテル『ウォーカーヒルホテル』の川向こうといったほうがわかりやすいだろうか。都会の景色が田園風景に変わる一歩手前にある下町だ。

 1963年に江南区に編入される以前は、京畿道の広州郡に属していて、ソウルですらなかった。その後、1979年に新設された江東区に属し、今や区内最大の繁華街となっている。

 以前の著作に千戸洞のことを書いたこともあり、韓国に来る日本の旅行者といっしょに飲み歩きするパーソナルツアー『ソウル大衆酒場めぐり』でも、「千戸洞で飲みたい」という人が増えてきた。

 そこで今回から2回に渡り、私が幼い頃から住んでいるこの街の写真を見ながら、その空気をお伝えしよう。

 

01

千戸市場にある雑居ビルの屋上から西方向を望む。この市場辺りは再開発の対象地域で、市場に隣接する色町一帯は年内に撤去される予定だ。向こうに見える高層マンションと手前の低層階の建物のギャップが下町・千戸洞らしいところ

 

漢江と千戸駅周辺 

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漢江の北側の広津区と千戸洞のある江東区を結ぶ広津橋(写真左手)。日本でも放送された人気ドラマ『IRIS-アイリス-』(イ・ビョンホン主演)のロケ地としても知られている。路線バスなどが走る千戸大橋はこの200メートルほど左手(西側)にある。右手の河川敷に紙を敷いたように見えるのはインラインスケートやスケートボードの競技場。漢江の向こうの右手にはウォーカーヒルの建物が見える。天気のよい日は、この広津橋を歩いて渡る(本コラム#11参照)と、よい気分転換になる

 

03

広津橋の中央部から千戸洞方向を望む。右端に見える『シティ極東アパート』は、1998年に完成したときは前衛的なデザインで大きな話題となった。ジャンプスキー場のような傾斜角のある三角形の建物

 

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千戸洞側から見た漢江。右手が広津橋。左手が千戸大橋。先月、『ソウル大衆酒場めぐり』を行った際、「漢江を見ながらビールを飲みたい」というリクエストがあったので案内した。信じられないかもしれないが、70年代頃までこの川辺は海水浴場ならぬ江水浴場として人気を博していた

 

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漢江の北側から千戸大橋を渡ると、千戸洞の中心街。写真は地下鉄5号線千戸駅の5番出入口。ロッテワールドやロッテワールドタワーがある蚕室からは地下鉄で3駅。タクシーなら5分から10分の距離。千戸サゴリと呼ばれる交差点の角には現代百貨店(写真中央)が、その並びにはEマートゥがある。 

 

千戸ロデオ 

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千戸駅の5番出入口から歩道をそのまま進み、新韓銀行の角を左に曲がったところがロデオ通り。若者向けの飲食店や衣類雑貨の店が集まっている、下町の小さな明洞だ。この通りの南側の路地には個性的な食堂やバーが増えていて散歩が楽しい

 

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ロデオ通りの南側にある現代プラザは1991年にできた住商複合ビル。周りに新しいビルが増えたため取り残されたような感じだが、私はこのあか抜けない雰囲気に愛着がある

 

 

08

千戸ロデオ通りを進むと、つきあたりの交差点の向こうに見える千戸市場。田舎に行かないとなかなか見られないアジア的風景に出合える貴重な場所だ。この市場の奥を左方向に歩くと、かつては「千戸テキサス」と呼ばれた色街があり、右方向に歩くと「裏市場」と呼ばれるエリアに至る

 

 

(つづく) ※次回は撤去目前の千戸洞の色町や裏市場辺りの飲み屋街を歩きます。

 

 

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紀行作家。1967年、韓国江原道の山奥生まれ、ソウル育ち。世宗大学院・観光経営学修士課程修了後、日本に留学。現在はソウルの下町在住。韓国テウォン大学・講師。著書に『うまい、安い、あったかい 韓国の人情食堂』『港町、ほろ酔い散歩 釜山の人情食堂』『馬を食べる日本人 犬を食べる韓国人』『韓国酒場紀行』『マッコルリの旅』『韓国の美味しい町』『韓国の「昭和」を歩く』『韓国・下町人情紀行』『本当はどうなの? 今の韓国』、編著に『北朝鮮の楽しい歩き方』など。NHKBSプレミアム『世界入りにくい居酒屋』釜山編コーディネート担当。株式会社キーワード所属www.k-word.co.jp/ 著者の近況はこちら→https://twitter.com/Manchuria7

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