韓国の旅と酒場とグルメ横丁

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#64

15年ぶりの関西出張で感じたこと〈前編〉

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 トークイベントを終え、昨日、大阪からソウルに戻ってきました。前回の大阪出張は1日半ほどの短い滞在でしたが、今回はイベントの前後にじっくり街を歩くことができました。猛暑とともに忘れられない思い出となった関西の旅の余韻にひたりながら、印象に残ったことをフォトエッセイ風につづってみました。

 

01環状線の鶴橋駅を降りて、駅前の焼肉横丁を散歩する筆者。時間の都合で大好きなタン塩を食べらませんでした。残念

 

 

イエスorノー?と質問しても、ノーだけでは済ませない大阪人

 不案内な土地なので、駅で道を聞いたり、飲食店で食べ物について聞いたりすることが多かったのですが、関西の人たちから質問に対する答えだけが返ってきたことはほとんどありませんでした。お愛想というか、常にプラスアルファがあるんですね。

 それは夜の道頓堀を案内してくれた友人女性も同じでした。飲食店の客引きが声をかけてくると、それを無視することなく、ちゃんと相手と目を合わせ、「ごめんねえ、もう食べてきたんです~」とか、「次の店、予約してるんです~」のように、ことわり方にもやさしさが感じられました。韓国でも放送されていた日本の県民性バラエティを観て、知識としては知っていましたが、実際に目の当たりにすると感激します。

 あっ、指で拳銃の形を作って、道行く人にバーン! とやるのを忘れていました。そうすると「ううっ!」と言ながら撃たれたポーズをしてくれるというアレです(笑)。次回かならず!

 

02新世界の串揚げ屋のお兄さんが私を見て、「女優の眞野あずさに似てますね~」と言ってくれたのに、眞野あずささんを知らなかったので、じゅうぶんなリアクションができませんでした。あとでスマホで確認して恐縮しました(笑)

 

 

関東はしょっぱく、関西は薄味じゃなかったの?

 天神祭りの晩、在阪の友人が連れて行ってくれた骨付き鶏の店。ひな鶏の肉質がすばらしかったのですが、その塩分にはちょっとびっくりしました。

 しかし、ときはまさに猛暑のピーク。水分も塩分もどんどん流れ出ていく状態では、まさに砂漠のオアシス! 生ビールとともに完食しました。あとで知ったのですが、大阪ではなく四国の香川県丸亀市に本店があるのですね。猛暑のときにまた食べたいです。

 

03肉はジューシー。塩分補給にも(!)大いに役立った骨付き鶏。韓国人は骨付き肉が大好きです

 

 

じつは京都にも行きました!

 関係者に無理を言って、予定にない京都に連れて行っていただきました。

 長らく日本で本を出させていただいているのに、取材先は韓国が主、しかも週に数回、忠清北道の大学で講義をしているため訪日経験は豊かとは言えません。日本の伝統文化中心といわれる京都に、どうしても行ってみたかったのです。

 

04あこがれていた京都、鴨川の風景。次回はぜひ川床での酒宴を経験してみたいです

 

 その日はうれしいことに祇園祭と重なっていて、勇壮な山鉾巡行を目の前で見ることができました。

 

猛暑の中、山鉾を引く日本男児たち

 

龍を模した山鉾が、鳴り物ともに進む

 

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念願の錦市場訪問。外国人観光客が多くて驚きました。私もその一人なのですが……

 

 そのあとに食べ歩きした錦市場では、魚屋さんで買った総菜を店内の簡易席で食べながら、女将さんの話を聞くことができました。見たことがないビールのミニ缶が冷やしてあったので用途を聞くと、今夜目の前を通る神輿をかつぐ人たちへの“ふるまい酒”だそうです。

 ふるまい酒。とてもいい言葉ですね。

 

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鱧(ハモ、右)は全羅南道の麗水で食べたことがありますが、日本では初めて。ふわっとして上品な旨味があり、魚偏に豊とはいかにもですね

 

09

“ふるまい酒”という言葉に文化的洗練を感じました

 

(次回につづく)

 

*今秋、首都圏で筆者のトークイベントがいくつか行われる予定です。具体化しましたら本コラムやTwitter(https://twitter.com/keyword101)でお知らせします。

 

 

 

 

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紀行作家。1967年、韓国江原道の山奥生まれ、ソウル育ち。世宗大学院・観光経営学修士課程修了後、日本に留学。現在はソウルの下町在住。韓国テウォン大学・講師。著書に『うまい、安い、あったかい 韓国の人情食堂』『港町、ほろ酔い散歩 釜山の人情食堂』『馬を食べる日本人 犬を食べる韓国人』『韓国酒場紀行』『マッコルリの旅』『韓国の美味しい町』『韓国の「昭和」を歩く』『韓国・下町人情紀行』『本当はどうなの? 今の韓国』、編著に『北朝鮮の楽しい歩き方』など。NHKBSプレミアム『世界入りにくい居酒屋』釜山編コーディネート担当。株式会社キーワード所属 www.k-word.co.jp/

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