旅する&恋する! 韓国ドラマ

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#47

韓流歴史紀行〈8〉『春のワルツ』の青山島

文と写真・康 熙奉(カン ヒボン)

 前回は全羅南道(チョルラナムド)の青山島(チョンサンド)を回って、映画『西便制(ソピョンジェ)』(邦題は『風の丘を越えて』)のロケ地について触れた。今回は青山島の随所が撮影地になった『春のワルツ』について語ってみたい。

 

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青山島には美しい菜の花畑がある

満開の菜の花畑

『春のワルツ』のユン・ソクホ監督は、ふさわしいロケ地を探して数十の島を訪ね歩き、ようやく青山島に決めたという。

 これほど素朴で美しい島がまだ韓国に残っていたのは、『春のワルツ』にとっても幸運なことだった。

 その名場面に登場した場所を訪ねていく。

 青山港を起点にして最初に行ったのは、撮影用に作った船の発着場。幼いスホ(大人の役をソ・ドヨンが演じた)が船のただ乗りをしようとして係員にとがめられた場所だ。実際の発着場とはまったく違う場所に作ってあった。

 次に行ったのは、ウニョン(大人の役をハン・ヒョジュが演じた)の母の墓。丘の急斜面にあり、ここからは美しい海が一望できた。

 

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丘の上から海が一望できた

 

 それから、有名な菜の花畑……。

 訪ねたときはドラマと同様に菜の花が満開だった。その菜の花畑の奥には、カラフルな外壁が印象的な『春のワルツ』ハウスが建っている。ストーリーの後半に度々登場した重要な家だ。

訪れる価値がある島

 ハウスの前には、メインキャストの4人の等身大パネルが飾られていた。

 室内に入ってみると、各部屋がパステル調のカラーで華やかに彩られており、そのインテリアはドラマそのままだった。

 そして、2階のベランダからは、菜の花畑がよく見通せた。

 

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ここが『春のワルツ』ハウス

 

 同時に、民家が並んでいる光景も見えた。

 屋根は赤や青に塗られていて実に鮮やかだった。

 ユン・ソクホ監督が撮影のためにあえて屋根をカラフルに塗り替えたと伝えられていたが、ある住民に聞いてみると、「もともと、この島では屋根を青や赤に塗っていたんです。確かに、映像の見栄えをよくするために、新しく塗り替えた屋根もあるかもしれませんが、普段からこういう屋根をしているんですよ」とのことだった。

 島の人たちがアート的な遊び心を持っていたということか。カラフルな屋根は本当に微笑ましい景観だった。

 さらに、『春のワルツ』のロケ地となった場所をめぐった。

 ウニョンの家、ウニョンとスホが願い事をしたあずま屋、小学校、民宿……と回って行った。

 途中、青々とした麦畑が、随所に見えた。かくれんぼをしているときの幼いスホとウニョンが本当に隠れていそうで、今にもヒョイと現れてきても不思議ではなかった。それくらい、現実とファンタジーが交差するような錯覚に陥る。

 この青山島は、ソウルからはあまりに遠い。ましてや、日本から訪ねようとしたら、かなり大変だろう。それでも、どんなに時間と手間がかかったとしても、一度は訪れる価値がある島だ。

アワビのお粥を満喫

 青山島の北西にあるチリ海岸が良かった。

 1キロメートルにわたって続く白い砂浜と、それを見守るように立つ松林。海の水も青く澄んでいて、視覚に入る構図のすべてが絵になっていた。

 泊まったのは、港近くの旅館だった。

 韓国の旅館は一般的に素泊まりなので、食事は外の食堂へ出かけることになる。港の周辺を散歩しながら、水槽の中の魚が最も生きがよく見える食堂に入った。50代の夫婦が切り盛りしている店で、特に奥さんがてきぱきと動いていた。

 旅に出て一番多く会うのは、働いている人たちである。中でも、人がキビキビと働いている姿を見ていると気持ちがいい。

 メニューをしばらく見たあとで、アワビのお粥を注文した。

 

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青山島で食べたアワビのお粥

 

 これは、韓国南部の海沿いや済州島(チェジュド)に多い料理である。アワビの身と肝を煮込み、ゴマ油も入っている。こってりした料理だと思われがちだが、案外あっさりしていて味わい深い。実際、アワビのお粥を食べて、韓国の南の島に来ていることをしみじみと実感した。

 十分に満足して旅館に戻った。

 これがソウルの旅館だと、隣から怪しげな声が聞こえてきて眠れなくなることがあるが、青山島の旅館は窓を開けても聞こえてくるのは心地よい波の音だけだった。

 おかげで、ぐっすり眠ることができた。

 

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旅館の近くの食堂で食べた朝食(これで一人前)

 

 

*筆者・康 熙奉のプロフィール&近況はtwitterをご覧ください→https://twitter.com/kanghibong

 

*本連載は月2回配信(第1週&第3週木曜日)予定です。次回もお楽しみに!

 

 

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