琉球島猫百景

琉球島猫百景

#38

那覇・泊 猛暑の夏の波止場猫たち

写真・仲程長治 文・シマネコキネマ 

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泊の島猫は“果報は寝て待て”の港町スタイル


 泊(とまり)は那覇の港町。慶良間諸島をはじめとする離島行きの船が昼夜行き交う泊港や、早朝からセリのかけ声が響く泊漁港、そして、少し前までインバウンドの観光客が賑やかに乗り降りしていた泊ふ頭などがある、船と海のある風景下で暮らす島猫たちに会いに行った。

 

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岸壁からこちらを覗く。知らない人間に心許せるのはこれくらいの距離

 

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海沿いの遊歩道で「今日も暑かったですね」という視線を送ってきた


 日本全国がコロナ禍と猛暑でうだっていた2020年の夏。ここ沖縄でも、7月に台風が来ないという異常事態によって気温が例年より2〜3℃高く、路上で暮らす島猫たちにとっては人間様以上に厳しい夏であったに違いない。
 日中がどんなに暑くとも、夕方になれば涼しい海風が吹くはず…と、那覇市内で唯一夕陽を望める岸壁まで出かけてみたのだが、今年は海風さえも生暖かく、猫たちは日没間際になってもコンクリートの日陰で過ごしていた。

 

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港近くは台風対策もあってコンクリートの家が多い

 

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コンクリートブロックの上で体を冷やしていた長毛サビ

 

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厄よけ、浄化の力を持つトラノオの隙間から覗く


 男気あふれる港町のイメージが強い泊だが、最近、若狭と曙と繋ぐ泊大橋の真下に、そのイメージを覆すお洒落なホテルが誕生した。打ちっぱなしのコンクリートと南国のグリーンで構成されたホテルのエントランスは見るからに島猫の好みで、オープン早々にお気に入りの昼寝場所になったようだ。ホテル側も「先住の皆さんを尊重します」というスタンスで彼らを受け入れ、泊の新しいアートスポットとして人気を集めている。

 

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エントランスの看板という「顔」の上で昼寝を決め込む

 

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最初からデザインされていたかのようにエントランスに収まっていた

 

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額縁の中の絵画のようにポーズをとる

 

 

*日本全国で「さくらねこTNR」の活動を広げている公益財団法人どうぶつ基金の新作絵本冊子「さくらねこ」の制作をシマネコキネマが担当しました。以下よりぜひ、e-bookをご覧ください。

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*シマネコキネマの公式インスタグラム(今日の「ニャンくるにゃいさ」配信中)
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*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!

 

 

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仲程長治(なかほど ちょうじ)

1959年、石垣島生まれの写真家、アーティスト。2018年に完成した島猫映画『Nyaha!』が初監督作品。現在、イリオモテヤマネコの島、西表島を舞台にした映画『Us 4 IRIOMOTE』を撮影中。

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シマネコキネマ

沖縄を拠点に活動するメディアファクトリー。島猫映画『Nyaha!』の企画・制作、『琉球島猫百景』のコンテンツ制作などを担当。沖縄の猫メディアでつくる「島猫力向上委員会」のメンバー。

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島猫と歩く那覇スージぐゎー
著・仲村清司 写真・仲程長治

     

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