料理評論家・山本益博&美穂子「夫婦で行く1泊2食の旅」

料理評論家・山本益博&美穂子「夫婦で行く1泊2食の旅」

#31

ニューヨーク2018(後編)

文と写真・山本益博

 

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美術館巡りでアートを堪能。
郊外にある田園レストラン「ブルーヒル」、
ニューヨークに進出したパリの鳥料理専門店「コクリコ」へ

 

 

  

 ニューヨークには魅力的な美術館がいくつもあります。メトロポリタン歌劇場(通称MET)でオペラを観る合間を縫って美術館へも必ず足を運びます。昨年は、移転して新しくなった「ホイットニー美術館」へ出かけました。20世紀以降のアメリカンアートを見るには最適な美術館で、ジャクソン・ポロックを堪能してきました。1階には「UNTITLED」という名前のガラス張りのおしゃれなレストランが併設されています。 

 マンハッタンの中心地にある近代美術館(通称MOMA)へはよく出かけます。ここでは、アメリカンアートのアンディ・ウオーホール、ジェスパー・ジョーンズ、ジャクソン・ポロックが必見です。その下の階には、よく知られた印象派の名画がずらりと並んでいます。 
 それから、個人の邸宅を美術館にした「フリックコレクション」は見逃せません。フェルメールが3点も展示されていて、静かにゆっくり観賞できます。しかし、今回は「メトロポリタン美術館」で、フェルメールをこころゆくまで楽しんできました。

 忘れてならないのは「グッゲンハイム美術館」。 
エスカルゴ(かたつむり)のようなユニークな建物で、最上階から螺旋状に歩きながら絵画、彫刻をはじめとするアートを楽しめるように設計されています。私が大好きな美術館で、ニューヨークではここへ一番多く訪ねています。抽象絵画の父と呼ばれるワシリー・カンディンスキーの初期からの名画が並んでいるからです。カンディンスキーの作品を多く知りたくて、30年ほど前にはミュンヘンの「レンバッハ美術館」まででかけたほどです。 
「グッゲンハイム美術館」はヴェネティアにもスペインのビルバオにもあり、バスク地方へ食べにでかけた折には必ず立ち寄る、フランク・ゲーリーがデザインした金色に輝くモダンな素敵な美術館です。
 
 

 

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メトロポリタン美術館 フェルメール「リュートを調弦する女」

 

 

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メトロポリタン美術館 フェルメール「水差しを持つ女」

 

 

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グッゲンハイム美術館 ワシリー・カンディンスキー 「Around The Circle」
 

 

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グッゲンハイム美術館の美しい螺旋作り

 

 

 

 さて、レストランですが前回ご紹介した「シェフズテーブルアットブルックリンフェア」と同じくらいに楽しみにしていたのが、ニューヨーク郊外にある「ブルーヒル」でした。カリフォルニアの「シェ・パニース」でアリス・ウオ―タースの薫陶を受けたシェフが、野菜中心の自然で健康的な料理を作って人気を博している田園レストランです。 


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ニューヨークから1時間ほどの郊外に
 

 

 

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のどかな田園風景と素晴らしい食材
 

 

 

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気取らない、温かみのあるサービス

 

 

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広い厨房で自ら料理を盛り付けるシェフ

 

 

 

 もう1軒楽しみにしていたのが、「コクリコ」。パリにある鳥料理専門店がニューヨークへ進出したレストラン。パリと同じようなメニューが並び、料理がかなりのレベルの高さで驚きました。ニューヨークのお薦め店がまた1軒増えました。 

 

 

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豪快で見事なロースト

 

 

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ニューヨークでもパリ「コクリコ」を味わえる
 

 

次回はロンドンです。

 

 

■「Blue Hill at Stone Barns」ブールヒル ストーンバーンズ

 

住所/630 Bedford Rd., Pocantico Hills, NY 10591
問い合わせ/+1-914-366-9600 

https://www.bluehillfarm.com/dine/stone-barns

定休日/月曜日、火曜日

 

■「le coqrico」ル・コクリコ

 

住所/30 E 20th St, New York City, NY 10003-1310
問い合わせ/+1-212-267-7426

http://www.lecoqriconyc.com

 

 

*この連載は毎月25日に更新です。次回はロンドンです。

 

山本さん顔

山本益博(やまもと ますひろ)

1948年、東京・浅草生まれ。早稲田大学第ニ文学部卒業。卒論が『さよなら名人藝―桂文楽の世界』として出版され、評論家としてスタート。幾度も渡仏し三つ星レストランを食べ歩き、「おいしい物を食べるより、物をおいしく食べる」をモットーに、料理中心の評論活動に入る。82年、東京の飲食店格付けガイド(『東京味のグランプリ』『グルマン』)を上梓し、料理界に大きな影響を与えた。長年にわたる功績が認められ、2001年、フランス政府より農事功労勲章シュヴァリエを受勲。2014年には農事功労章オフィシエを受勲。「至福のすし『すきやばし次郎の職人芸術』」「イチロー勝利への10ヶ条」「立川談志を聴け」など著作多数。 最新刊は「東京とんかつ会議」(ぴあ刊)。

 

 

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