琉球島猫百景

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#29

宜野湾 キャプテンがしきるハーバー猫クルー

写真・仲程長治 文・シマネコキネマ 

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彼がこの港を仕切るキャプテン・キジシロである


 宜野湾マリーナに野良猫がたくさんいる、という噂はだいぶ前から聞いていたが、別の用事で立ち寄った時は駐車場で1、2匹と出会っただけで、それほど多いという印象はなかった。
 今回も、次の約束までの時間潰しのつもりで海浜公園に車を停め、ハーバーの岸壁での釣果を覗いてみようかな、というくらいの気持ちだった。
 最初の1匹は護岸の影で丸くなり、最近吹き始めた北風を避けるようにして昼寝をしていた。

 

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護岸と消波ブロックで上手に風を避けて眠る

 

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こちらのキジシロは枯れ葉座布団がお気に入り

 

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人間たちのヨット清掃を見守っていたトラネコ


 防波堤を歩いていくと、消波ブロックの上に長毛のメス猫と、その横に眠気まなこのキジシロがいた。
 人が近づいても動じる様子はなく、常に海風にさらされているからだろうか、毛並みが船乗りのように潮焼けしていた。「お前たち、かっこいいなぁ」と語りかけながらシャッターを切り、しばらく一緒に過ごしていると、キジシロがむくりと起き上がり、合図をするかのように急にニャ〜ンと大声で鳴き始めた。

 

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出会った時は、とぼけた顔をしていたキジシロだったが…

 

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キジシロが鳴くと、彼女もアクビと背伸びを一つずつ


 防波堤のキジシロ、いやキャプテン・キジシロは、大声で鳴きながら護岸の上をゆったりと歩き、ヨットが係留されているハーバーへと向かっていった。彼の鳴き声に反応して、消波ブロックの間やヨットの下、排水溝の中からも次々と猫たちが集まってきた。
「いや、ゴメンね。私たちエサは持っていないのよ…」と言いながら撮影だけさせてもらったが、いつもこのくらいの時間に彼らのお世話している人が来ているのだなぁと想像できた。
 もとは人間に捨てられた猫であろう彼ら。ほんの少しでも、人間の愛を受けて暮らしてほしいと思う。

 

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おい!エサの時間だぞ!と、クルーに合図するキャプテン

 

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キャプテンの声を聞いて、排水溝から顔を出す輩も

 

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ヨットハーバーからもわらわらと集まってきた

 

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ハーバーキャッツはさくらねこ。一代限りの命を見守りたい

 

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仲程長治(なかほど ちょうじ)

1959年、石垣島生まれの写真家、アーティスト。2018年に完成した島猫映画『Nyaha!』が初監督作品。現在、イリオモテヤマネコの島、西表島を舞台にした映画『Us 4 IRIOMOTE』を撮影中。

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シマネコキネマ

沖縄を拠点に活動するメディアファクトリー。島猫映画『Nyaha!』の企画・制作、『琉球島猫百景』のコンテンツ制作などを担当。沖縄の猫メディアでつくる「島猫力向上委員会」のメンバー。

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