究極の個人旅行ガイド バックパッカーズ読本

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#22

旅先でのネット接続〈2〉現地シムカード

文と写真・『バックパッカーズ読本』編集部

 海外でスマホを使うにはどんな方法があるのか。いまバックパッカーに人気となっているのは、現地で売っているシムカードを使うというものだ。接続にはいくつか方法があるので見てみよう。
 

 

現地に着いたらまずシムを買う 

 空港や、あるいは国境を越えて新しい国に入る。
 イミグレーションを抜け、両替をし、時差があるなら時計を合わせ、次に行う「旅のお仕事」……それはシムカードを買うことだ、という人はきっと多いことだろう。
 手持ちのスマホのシムカードを抜いて、現地のシムカードを入れるのだ。空港なら専門のブースがあるのですぐにわかるだろう。「Tourist Sim」なんて看板があったりする。陸路の国境や港だって心配はいらない。やはりブースがあったり、そうでなくともそのへんの雑貨屋で売っているだろう。国境を抜けたらおんぼろの小さな店しか見当たらなかったりするかもしれないが、そんなところでもシムカードを扱っているのが現代の世界の通信事情。人がいるところ、ネットがあるものなのだ。
 ただ、この手の操作が苦手な人もいるだろう。シムを入れ換えるだけでなく、電話をかけてカード番号などを入力してアクティベート(使用できるよう設定を完了させること)する必要があることも。なので、店の人に任せてしまうのが一番だろう。手慣れているのでさくさくアクティベートしてくれる。言語設定だけ、英語か現地語に変えてほしいと言われるかもしれないが、これはすぐにできる。

 

android 設定→一般管理→言語とキーボード→言語
iOS 設定→一般→言語→iPhoneの使用言語

 

 ただし空港では、ブースが並んでいることもあり、時間がかかることがある。すぐに移動しなくてはならない人もいるかもしれないが、余裕を持ったスケジュールを組んでおこう。

 

01
国を越えたらまずはネット接続を確保したい

 

どこでシムフリースマホを手に入れるか 

 すべてのスマホでシムカードを入れ換えられるわけではない。というより、日本で売っているスマホはシムを入れ換えられず、ロックされているものが一般的だ。ロックとは特定の通信業者のシムしか使えない状態のこと。docomo、au、Softbankで購入した端末はそれぞれの契約によってロックされており、ほかのシムカードを入れても通信することができないのだ。これは日本特有のシステムともいわれる。
 そこでシムロックされていない、シムフリーのスマホをまず手に入れる必要がある。これはスマホショップや、ネットショップなどさまざまなところで売っている。中古もある。好みのスペックやデザインのものを選ぼう。安いものだと1万円前後から見つかる。
 もちろん海外で買ってもいい。例えばタイでは、1000~2000バーツ(約3400~6700円)くらいで、安い中古のandroidが変える。ここに現地のシムカードを入れて旅をするのだ。
 あるい日本でふだん使っているスマホのロックを解除するという方法もある。これは各キャリアによって方法や手数料はまちまちなので各サイトを参照のこと。
 こうしてシムを入れ換えて旅をし、次の国へと入ったら、またシムカードを購入する。そして交換すれば、すぐにネットが使えるというわけ。現地のwifiでは使える場所は限定されるが、これならどこでも日本と同じ感覚で使える。
 シムカードの料金は、速度や使える容量(ギガ)、日数によってもまちまちだ。例えばタイだと1週間有効で速度は4G、通信量制限のないアンリミテッドで199バーツ(約680円)など。各社さまざまなプランを打ち出しており、英語でも案内がある。自分の滞在予定日数に合わせて買うといい。動画をひんぱんに見たり、ブログなどを更新しながら旅をするなら、アンリミテッドか、通信量のたくさんあるプランを選ぼう。
 で、これらのシムカードは、国によってはAmazonなどで購入することもできる。旅行する前に入手して、手持ちのシムフリースマホに入れておけば、アクティベートが自分でできるなら現地到着後すぐに使える。
 なお最近では、一枚のシムカードで複数国の電波を使える商品もある。タイの通信大手AISから出ているSIM2Flyは、アジア14か国で使用できるプランが8日間有効、使用量6ギガで399バーツ(約1380円)。世界74か国で使えて1年間有効のグローバルというプラン2799バーツ(約1万円)もある。国境を越えてもシムを入れ換える必要がなく、そのまま使えるので楽だ。ヨーロッパではイギリスのThreeの周遊プランが人気。42か国対応で30日1ギガで1000円前後だ。

 

02
ソウルの空港にあった外国人旅行者用のネットサービスのブース

 

テザリングという方法もある 

 このシムフリースマホを「電波の経由ポイント」にする方法もある。「テザリング」という。シムフリースマホに現地のシムカードを挿入して通信するまでは同じ。コレと、自分がふだん使っているスマホとを、wifiやBluetoothでつなぐのだ。要はシムフリースマホを、#20で紹介したwifiルーターとして使うというわけ。いつものスマホを、シムロック解除することなく海外でも使えるようになる。

 

android 設定→接続→テザリング
iOS 設定→インターネット共有→オンにする

 

 こうしてテザリングを許可したシムフリースマホ側には、アクセスポイントとパスワードが表示される。メイン機にしたスマホからは、wifi接続するときと同様に該当のアクセスポイントを選んで、パスワードを入力する。これでOKだ。Bluetoothの場合はペアリングを選べばいい。
 テザリングをすると自前のスマホでいいという気楽さ、安心感があるほか、複数人で旅をしているときにも便利。ルーターとして使っているスマホを共有できるからだ。一枚のシムカードを買えばいいので友人同士の旅にはいい。
 なお、日本の3大キャリアともに海外でそのまま使えるローミングサービスを用意している。しかし、かなりの高額だ。これまたさまざまなプランがあるが、docomoの場合24時間で980円など。長期間の旅をするバックパッカーなら高くついてしまう。現地到着時に自動接続されないよう、データローミングは無効にしておこう。

 

03
タイの正規ショップで買ったシムフリースマホ、SamsungのGalaxy J6。2018年末に購入、およそ5000バーツ(約1万7000円)だった

 

 

*本連載は月2回(第1週&第3週水曜日)配信予定です。次回もお楽しみに!

 

*タイトルイラスト・野崎一人 タイトルデザイン・山田英春

 

 

『バックパッカーズ読本』編集部

格安航空券情報誌『格安航空券ガイド』編集部のネットワークを中心に、現在は書籍やWEB連載に形を変えて、旅の情報や企画を幅広く発信し続けている編集&執筆チーム。編著に究極の個人旅行ガイド『バックパッカーズ読本』シリーズなど。

 

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