琉球島猫百景

琉球島猫百景

#22

ニャハ島〈2〉島猫キャストたちのニャン生

写真・仲程長治 文・シマネコキネマ 

DSC05733
那覇市内のとある公園にて。島猫映画『Nyaha!』の撮影でよく訪れた場所の一つだ


 島猫映画『Nyaha!』のプロローグ編『Nyaha!Part#0』が2018年に第10回沖縄国際映画祭で初上映されてから、ちょうど1年が過ぎた。ニャハ島のモデルとなった、那覇の町で暮らしている島猫キャストたちとの付き合いも2年越しとなり、野良猫と呼ばれている彼らの中には、台風前に保護されて飼い猫になったものもいれば、縄張り争いに破れて静かに姿を消したもの、その場により馴染んで成長しているものなど、それぞれのニャン生にも変化が現れている。

 

IMG_0029
「島猫きょうだい」として登場してくれたシロミケ。成長し、木登りが上手になった

 

IMG_0185_1

こちらも「島猫きょうだい」の一匹。体が大きくなっても木の下で眠る習慣は変わらない

 

IMG_0157_2
島猫たちを見守る「猫菩薩」を演じてくれた美ミケ猫は、公園東側のボスとして健在


『Nyaha!』に登場している島猫たちは、そのほとんどが飼い主のいない猫たちなので、関わっている人間の数だけ名前がある。私たちが「なちぶー」と呼んでいる泣き虫顔の猫も、「ミーちゃん」だったり、「シロ」だったり、「ミーコ」だったり、日々たくさんの人間たちにいろいろな名前で呼ばれ、そしてそのすべてに(正しくはエサをくれる人間だけに)「ニャー」と応えている。その小さな生命のたくましさとしたたかさからは、学ぶべきことがある。

 

IMG_0221
最初は警戒していた猫たちとも、この2年でずいぶん距離が近くなった

 

IMG_0173_1
夏が近くなると、風通しの良い水飲み場の上が彼女の定位置となる

 

IMG_0154_1
いつも月桃の下にいた「サンニン」。台風後に姿を見せなくなった


 彼らには、人間が決めた暦も元号も関係ない。人間社会の中で起きている変化もわからない。それでも、季節によって変わる快適な居場所や寝床を知っているし、毎年、同じ時候になると姿を見せる猫もいる。猫は、本当に不思議ないきものだと思う。飼い主はいなくとも、むやみな繁殖を防ぐために「さくらねこ」にしてくれた人や、毎日エサを持ってきてくれる人、公園の掃除をしてくれる人など、やさしく見守ってくれている人間たちがいるからこそ、ニャハ島の島猫たちはニャン生をまっとうできるのだ。

 

IMG_0199_1
ニャハ島の「ねこ市長」は、今日も蛇口をひねってくれる人を待っている

 

IMG_0213_1
白猫の「なちぶー」は、自分の毛色と同じ白い手すりの近くにいることが多い

 

DSC05735
赤瓦と福木と島猫と。ニャハ島の幸せな原風景である

 

 

*テレビ版「琉球島猫百景」はQAB(琉球朝日放送)にて毎週金曜日18時55分〜放送中
 再放送など詳細は→https://www.qab.co.jp/shimaneko/

 

*島猫映画『Nyaha!』DVD、万年日めくりカレンダー「島猫めくり」販売中
 公式WEBショップ→https://nyaha.official.ec/

 

*島猫映画『Nyaha!(ニャハ!)』上映情報
 公式フェイスブック→https://www.facebook.com/nyaha28/

 

*仲程長治監督の最新作「Us 4 IRIOMOTE(アスフォーイリオモテ)」
 公式サイト→https://www.us4iriomote.org/

 

*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!

 

 

profile_nakahodo

仲程長治(なかほど ちょうじ)

1959年、石垣島生まれの写真家、アーティスト。2018年に完成した島猫映画『Nyaha!』が初監督作品。現在、イリオモテヤマネコの島、西表島を舞台にした映画『Us 4 IRIOMOTE』を撮影中。

profile_shimaneko

シマネコキネマ

沖縄を拠点に活動するメディアファクトリー。島猫映画『Nyaha!』の企画・制作、『琉球島猫百景』のコンテンツ制作などを担当。沖縄の猫メディアでつくる「島猫力向上委員会」のメンバー。

紀行エッセイガイド好評発売中!!

ryukyu-shimaneko00_book01

島猫と歩く那覇スージぐゎー
著・仲村清司 写真・仲程長治

     

琉球島猫百景
バックナンバー

その他のJAPAN CULTURE

ページトップアンカー