<時間旅行>戦前日本の日記

大正14年: 死を間近にした患者の家族と病室で一夜を過ごす看護師の女性の苦悩。 #戦前の日記 #1925年11月10日

1925年(大正14年)11月10日 20代前半の女性の日記。病院に看護師として勤務している。12月30日1月18日3月23日3月31日4月19日5月16日10月4日10月8日の日記と同じ人物。 diary2016-11-10


ーーーーー 昨夜午前二時から曲野さんの看護に行った。全く昏睡状態で何の処置もない。着替えもせず服○(?)もむろん不可能……。御子息さんと奥さんと三人で夜をあかした。ただお苦しみなく永眠遊ばすのを待つばかり。電灯を思い切って暗くした室はただぼんやりと人影が見えるのと聲でききわける位だった。病人の高い鼾声がやや淋しさを消される様に思われた。でもそのこえは高ければ高い程絶望に……思わさせられた。お父様の臨終時が思い出されて……感慨無量を禁じられなかった。 ーーーーー


担当していた患者が、もはや手の施しようもなく息を引き取るのを待つばかり。そんな患者の家族と病室で過ごす一夜。いたたまれない思いとともに、自分の父親の死の瞬間が思い出されて胸が一杯になってしまったようだ。


【大正14年の出来事】 1月 イタリアのムッソリーニが独裁宣言 1月 日本がソ連を承認し日ソ基本条約締結される 3月 東京日暮里で大火事 3月 東京放送局(後の日本放送協会)がラジオ放送開始 4月 日本で治安維持法公布される 5月 上海で五・三〇事件が勃発、6月に対応のため日米伊の軍隊が上陸 9月 帝国議会議事堂全焼 11月 山手線で環状運転開始 11月 ドイツでナチス親衛隊設立 12月 大日本相撲協会(後の日本相撲協会)設立

< 2016.11 >

 

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