<時間旅行>戦前日本の日記

昭和13年:陸軍予科士官学校に入学した男性。#1938年6月4日 #戦前の日記

陸軍予科士官学校に在籍する10代後半の男性。学校のあった市ヶ谷で他の生徒たちと共同生活を送っている。
diary2016.6.4


ーーーー 生徒舎移転。 今日迄日々ヲ送リ居タル生徒舎とも今日ニテ別レ第三中隊ニ行ク。之ニテ本格的ノ生活ニ入リタルモノナレバ元気ニ出発セン。新生徒舎ハ西皇帝ニ面シ三方窓ニテ明ルキコト大ナリ。元ノ生徒舎ニ別ルトモ此ノ生徒舎又余ニトリテ最モ快ナルモノノ一ナリ。 午前ニテ完全ニ移転ヲ終了ス。 中隊長殿訓示 1 軍人会館偕行社ニテ食事・理髪ヲナササルコト。今日マデ内務ノ躾ニ依リテ此ノ事許サレアリタルモ予等ノ修養モ此ノ一撃ニテ壊サル。予等将校生徒ハ質実剛健ヲ以テ建前トシ俗界絶縁シ一途己力修養ニ邁進スベシ。 2 区隊長殿ヲ訪問スル際ハ五人位トシ区隊長殿ノ迷惑ニナラサルコト。陸大受ケラルル方多ク区隊長殿ノ時間ハ日曜ノミナレバナリ。 3 赤痢発生スレバ各人食物ニ注意スベシ。 週番士官殿ノ注意 1 遙拝ハ屋上ニ於イテナシ其ノ後五箇条奉唱 2 雄健神社ハ一日日中時二参拝ス 3 日夕点呼後ノ奉読ハ五箇条中ノ一節ト後文 4 日曜ハ外出前ニ全文奉読ス ーーーー


前年の12月に陸軍予科士官学校に入学した男性。将来の将校として厳格な生活を送っている。彼らは予科在学中は階級は付与されず、卒業時に士官候補生(階級は上等兵)となりそれぞれの配属先が決定する。そして配属先にて短期間勤務した後に陸軍士官学校へと入学することとなる。 文中にでてくる「五箇条奉唱」とは彼らの日課である軍人勅諭の聖訓五箇条を唱えることだ。その五箇条とは下記に記す。 一、軍人は忠節を尽くすを本分とすべし 一、軍人は礼儀を正しくすべし 一、軍人は武勇を尊ぶべし 一、軍人は信義を重んずべし 一、軍人は質素を旨とすべし


【昭和13年の出来事】 1月 女優岡田嘉子が杉本良吉と共に樺太国境を越えてソ連に亡命  3月 ナチス・ドイツ、オーストリアを併合  4月 日本で国家総動員法公布  6月 日中戦争にて日本軍の進撃阻止のため、中国国民党が黄河の堤防を爆破。河川が氾濫し数十万の住民が水死  10月 ナチス・ドイツがチェコスロバキアからズデーテン地方を割譲  10月 日本軍、広東、武漢三鎮占領

< 2016.06 >

 

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

 

ページトップへ戻る

ページトップへ戻る