<時間旅行>戦前日本の日記

昭和8年: 10代後半もしくは20代前半の男性(11月12日の日記と同じ人物)。1933年12月23日

東京は新橋あたりの警察に勤務する警官。妻子あり。11月12日の日記と同じ人物diary209


ーーーー 密行はまだ幾分は運動して居るから好いけれど、張り込みの寒さには閉口せざるを得ざりき。寒風肌をさすと云う。普通○○(?)さえ寒くてたまらない所へ街角の張り込みは其の寒さは又格別なりき。 但し不審尋問や彼やで緊張して居ればさ程に苦痛とは思わざるも通行人を全部詰問しても何も引っ掛らないので張り合いがない。 午前6時には引き上げて帰家す。 田舎の家より半帯、人参、柿、芋等珍しい物ばかり沢山に頂く。自分から御歳暮を送るべきを反対に頂くので非常に恐縮する。但し僕等はまだ世帯を持った許りにて生活費も相当何にも出来ない事苦痛に思う。 ーーーー


11譛・2譌・099いまも昔も警官は年末の時期は忙しいようだ。寒空の中、張り込みをすることのつらさを書き綴っているあたりはまさに警官という職業ならではの悩みと言えるだろう。ちなみに文中に出てくる・密行・とは警官の身分を隠してパトロールすることを指している。


【昭和8年の出来事】 1月 ヒトラーが独首相になりナチス政権樹立  2月 『蟹工船』の小林多喜二が特高警察により逮捕。拷問により殺される  3月 三陸地方大地震。津波により多くの被害が出る  9月 伊勢丹が神田から移転し新宿に出店

< 2015.12 >

 

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