<時間旅行>戦前日本の日記

昭和5年: 10代の女性。(1930年12月5日)

独身。東京の多摩地区に在住しているようだ。この年の三月に高等女学校を卒業しているところから、17歳くらいだろうか? 日記の時点では家の家事全般を手伝いつつ、映画や読書を楽しむ日々を過ごしている。12譛・譌・147


ーーーー 西部戦線線異常なしの姉妹編 その後に来るもの がいよゝ今日からよめることとなった。期待は大きい。 ポンプが出なくなってお湯で顔を洗ふさわぎ。余りの度外れたしんゝとしたさわぎに火鉢をかかへこんでお裁縫だ。それでも手がかじかんで来る。 夕まけて粉雪が落ちて来た。 ーーーー


12譛・譌・145日記の主の女性の家庭は、他の日の描写などから察するとそれなりに裕福と思われる。彼女自身も優秀で女学校の卒業式では答辞を読んだとある。 日記中に出てくる『西部戦線異状なし』はエーリッヒ・マリア・レマルクが1929年に発表した小説で、当時世界的なベストセラーとなった。レマルクの次作となった『その後に来るもの』は、記録によれば、朝日新聞紙上にて1930年(昭和5年)から翻訳連載が始まったとあるので、日記の主はそれを楽しみにしているのだろう。


【昭和5年の出来事】 1月 鉄道省が全線でメートル法実施 ロンドン海軍軍縮会議  4月 上野駅に東洋初となる地下街の「地下鉄ストア」がオープン  5月 川崎武装メーデー事件 9月 浅間山爆発  11月 伊豆地方大地震

< 2015.12 >

 

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