琉球島猫百景

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#14

宮古島〈2〉カツオの島の島猫たち

写真・仲程長治 文・シマネコキネマ

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緑の森の中を覗くと、まだ幼い黒猫がこちらを見つめていた


 7月に続いて、どこかスタイリッシュな雰囲気を纏った宮古の猫たちをご紹介しよう。

 まずは、宮古島と橋で繋がっている池間島。人がいるところ=猫がいるところなので、ミャークヅツという伝統行事(豊年祭)が行われる公民館前の広場から集落を歩いてみた。池間島はカツオ漁と民俗学で知られる島で、あちこちに拝所や御嶽が残っている。集落では猫除けのペットボトルが置かれた家を何軒か見つけたが、島猫には容易に出会えなかった。時間帯が悪かったのかな……と諦めかけたとき、足元を黒い影が走り抜けた。

 

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庭先に網が干された漁師の家で、ママチャリを影にしてくつろぐ

 

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お墓の石垣の上に座り、ずっと小鳥を狙っていた島猫

 

 黒い影が飛び込んでいった緑の中を覗いてみると、黒と白の2匹の猫がこちらの様子を伺っていた。外側から見るだけでは全くわからないのだが、その緑の空間は台風で倒れたのであろう朽ち木や、苔むした琉球石灰岩に草木が絡まり合っていて、なんとも神々しい雰囲気に包まれていた。人の暮らしのすぐ近くにありながらも、人の世界とは別次元のようなこの場所で、きっとこの島の猫たちは恋をし、子どもを産み、傷を癒し、そして静かに死んでいくのだろうなと感じた。

 

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伊良部島の海人猫。港の船の影から漁師たちの作業を見守っていた

 

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昼寝から目覚めたばかり? うつろな眼差しの昼下がりの猫

 

 お次は、こちらもカツオ漁で有名な伊良部島へ向かう。佐良浜漁港の、どこか異国の港町の風情が漂う集落では、港を見渡せる高い場所で昼寝をするボス猫や、おこぼれの魚で暮らす母子など、たくさんの島猫たちに難なく出会うことができた。

 数年前までは宮古島から船でしか渡れなかった島だが、伊良部大橋が架かったことで、のどかな島の風景は良くも悪くも変わり始めている。それでも、島猫たちの海辺の暮らしが変わらずに営まれていることに、少しだけ安堵して島を離れた。

 

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コンクリートに体温を吸収させて、風通しの良い場所で夏を乗りきる

 

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視線を感じて見上げてみると、ボスにじっと見られていた!

 

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人の気配を感じて路地裏に逃げるが、一度は振り返ってみる

 

 

撮影協力・日本トランスオーシャン航空
 

 

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*本コラムの姉妹企画「琉球百景」は、沖縄発信の季刊誌『モモト』(編集工房 東洋企画)で好評連載中です。

 

*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!

 

 

 

写真家のプロフ用

仲程長治(なかほど ちょうじ)

1959年、石垣島生まれの写真家、アーティスト。20代の頃より沖縄県内であらゆる分野のアートデザインを手がける。琉球・沖縄の文化誌『モモト』の撮影とアートディレクションを32号まで担当。2018年冬に沖縄本島北部で開催される「やんばるアートフェスティバル2018-2019」では昨年に引き続き、総合ディレクターを務める。

シマネコキネマ

シマネコキネマ

2018年夏に完成、秋より一般公開予定の島猫映画『Nyaha!』(ニャハ!)(監督/仲程長治、音楽/宮沢和史、脚本原案/仲村清司)の制作チーム。現在、琉球朝日放送(QAB)の夕方のニュース番組「Qプラス」/毎週金曜日のエンディングにて「琉球島猫百景」の映像を放映中です。

 

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