わざわざ飛行機に乗って、麺を食べに行ってきます。

わざわざ飛行機に乗って、麺を食べに行ってきます。

#14

函館「函館ラーメン今昔」

文と写真・高山コジロー

 

IMG_3464

 

 

 

わざわざ飛行機に乗って、北海道函館にラーメンと蕎麦を食べに行ってきました。

 

 

今回の麺の旅は、函館の夏競馬開催に合わせて函館にて麺巡り。
2017年の連載「マイル&麺の旅」以来、2年ぶりの訪問だ。
初夏の北海道旅行は人気。函館は新幹線開通後年々人気が高まり、ホテルや飛行機がかなり取りづらい。羽田からはJALとANAの路線があるが、今回もコスパの良いJALダイナミックツアーで2泊3日29,800円。

 

 

飛行機データ

●羽田-函館 07:50-09:10  JAL585便 (普通席)
●函館-羽田 15:00-16:30  JAL286便 (普通席)
(2019年搭乗実績/JAL27回、ANA1回、天草エアライン1回)(※別途JAL搭乗2回)
JALツアーズ 29,800円/2泊3日 (宿泊/函館国際ホテル ※宿泊費込)

 

【今回のマイル】 羽田-函館の通常マイルは「424」
●羽田-函館
フライトマイル:424×50%(ツアー)=212マイル
ボーナスマイル:フライトマイル(212)×105%(サファイア会員)=223マイル
212+223=435マイル
●函館-羽田
上記同様マイル。往復で「870マイル」。
●ツアーマイル
ホテル宿泊追加600マイルで合計「1470マイル」

 

 

 

 

函館空港から函館競馬場へ

出発の1時間前に羽田空港に到着。JALサクララウンジにて、いつもながら徹夜明けのビール。
迎え酒だ。今日は万世のロースカツ(420円)。安定の旨さ、3切れとほどよい量でビールにあう。


 

IMG_3455

 


機内は観光客、家族連れが多く満席だった。4、5年前は日曜日の朝便は比較的空いていたものだが、最近はどこの路線も混んでいる印象だ。
今回も非常口前席で足が伸ばせて広々で快適。乗り物酔いでない、ほろ酔い気分のうたた寝は気持ちがいい。着陸の振動で目が覚めると、そこはもう函館。遥々来たというより、瞬間移動。どこでもドアの気分(笑)

 


 

「あじさい JRA函館競馬場店」パーコあんかけ焼きそば @函館 JRA函館競馬場

【飛行機に乗って麺の旅】95軒目
函館は曇り空。気温は18℃。長袖でも涼しいくらい。空港から直接競馬場に向かう。タクシーでも1800円程度だったと記憶するが、ローカルバス(430円)で20分。バス停からのんびり徒歩7分ほどで競馬場に到着。ちょうど1Rがスタートしたところだった。
競馬場施設に無料で荷物を預け、競馬(馬券)はそっちのけで、施設内常設の函館塩ラーメンの名店「あじさい」にて、まずは朝ラー!
「あじさい」は、五稜郭本店、函館駅前店など、店によって微妙にメニューが異なる。本来は本場の「函館塩ラーメン」をいただきたいところだが、いつも注文するのは競馬場限定「あんかけ焼きそば」。昼には売り切れてしまう人気メニューだ。今年は限定のパーコもあり「パーコあんかけ焼きそば」(900円)を注文する。

 

IMG_3458

 

常設店舗なので、麺の茹加減、焼き具合がいい。白菜、キャベツ、きくらげ、海鮮などの具材を炒めた餡がたっぷりかかっていてボリューム満点だ。
パーコを頼んだはずなのだけど、パーコがない。と思いきや野菜を搔きわけると、カリッと揚げられた大きなパーコが登場だ。塩ベースの出汁を吸ったパーコが、カリッとトロッと食感よく、旨い。

 

IMG_3459


さらにやっと見えてきた麺と、アツアツの餡をかき混ぜて食べる。麺の表面はパリパリッと焼かれていて、中はモチモチ。焦げた部分が香ばしく、餡と麺の絡み具合が絶妙だ。

 

IMG_3460

 

野菜たっぷりの餡は、ラーメンの出汁の旨みが溢れている。
本場の函館ラーメンのスープと麺を十分に味わうことができ、あっという間に完食。
おいしかったです。ごちそうさま。

 

 

IMG_3457

「あじさいJRA函館競馬場店」/競馬開催時のみ常設営業(2019年 終了)

 

 

 

「まんまるてい」 まる特 しょうゆ@函館 花園

【飛行機に乗って麺の旅】96軒目
いつもなら競馬場の芝生スペースでビール片手に寝転びながら、最終レースまで競馬観戦なのだが、小雨もぱらつき涼しさを通り越して肌寒い。麻100%の長袖シャツ1枚では耐えきれず早めに競馬場をあとにする。
函館競馬場は毎回相性がよく、100円買いの穴狙いの馬券は、午前中だけで8,000円ほどのプラス。

 


競馬場から20分ほど住宅街を歩き、中華そば店「まんまるてい」を訪れる。函館でラーメンといえば、イメージするのは「塩ラーメン」。そんな函館で、無化調ながら鶏と魚介の本格的な醤油ラーメンを出すと評判の店だ。
中に入りカウンター席に。厨房内はご主人一人で1杯1杯丁寧に作られている。
壁に貼られたメニューを見ると、もちろん函館ながらの「塩」、「味噌」もあるのだが、「醤油」を注文する。100円で味付き玉子、チャーシュー1枚が追加される「まる特 しょうゆ」(830円)に。

 

IMG_3461


きれいな器、盛付けだ。まずはスープをひと口啜る。
青森シャモロックと魚介、野菜からとったという無化調スープは脂感なくクリア。醤油のかえしよく、淡麗なのに奥行きがあり、旨い。シャモロックの滋味な旨みの余韻がいつまでも続く。
自家製ストレート細麺は、ツルツルで北海道産の小麦の香りよく、繊細なスープとの相性はバツグンにいい。シンプルな具材の野菜、チャーシューもバランスがいい。もちろん完飲完食。

 

IMG_3462


無化調の淡麗の中華そばって、「味がしない」とか「スープが薄い」と言われがちで非常に難しいと思うのだが、函館で全国レベルの素晴らしく旨い、中華そばに出会う。
おいしかったです。ごちそうさま。

 


IMG_3463

「まんまるてい」/函館市花園町20-25/11:30~17:00/水曜日休み

 

 

函館国際ホテル最上階の天然温泉

「まんまるてい」をあとにし、小雨の中再び競馬場までの長い道程を歩き出すと、目の前にバス停がある。しかも函館駅行きだった。本数は少ないがタイミングよく乗れて、30分ほどで函館駅到着。駅から朝市で有名な函館の魚市場を抜けて、函館国際ホテルにチェックイン。老舗ホテルは昨年末に新築&リニューアルされてとてもきれいで高級感溢れる。本来ならば、確実に予算オーバーのランクのホテル(笑)。新装本館のプレミアムキング(27平米)にシングルユース、しかも喫煙可で広々快適。2泊して飛行機代込みで29,800円は、さすがに安い。
新設された最上階の天然温泉の展望風呂に海を眺めながらゆったり浸かる。函館といえば湯の川温泉だが、ひけを取らない、いい湯でリフレッシュ。部屋に戻り夜までたっぷり昼寝、爆睡してしまう(笑)。
夜は函館駅から5、6分ほどの松風町の海鮮処「函館山」で、活イカをはじめ地元の新鮮な魚介を肴に酒を嗜む。亡き友と毎夏通った名店にて、献杯。そして、僕はひとり夜の街に。
 

 

 

赤レンガ倉庫群、函館西波止場、ベイサイド散策

 

翌日は酔い覚ましにホテルの温泉にて朝風呂。昨日の寒空が嘘のように快晴だ。
最上階15階から前面に海が広がる展望露天風呂は、函館一眺めのいい風呂かもしれない。
函館名物の朝市を散策して、そこから赤レンガ倉庫群まで足をのばす。朝市には食欲が湧かず、 私的には、なんともいただけない観光地風情なのだが、なにしろ海風が気持ちいい。
ベイサイドを歩いているとスタバが出現。木製作りの外観と高い天井。波止場をイメージした雰囲気がいい。喫煙はできないがスタバでゆったり朝食を。
 

 

 

「蕎麦彩彩 久留葉」 桜えびのかき揚げセイロ@函館 元町

 

【飛行機に乗って麺の旅】97軒目
ベイサイドから石畳を上り元町界隈に。歴史的建築物が残り、情緒豊かなで函館で最も好きな風情。大三坂の中腹にひっそり佇む「蕎麦彩彩 久留葉」を訪れる。古民家を移築した店内は落ち着いて雰囲気がいい。カウンター席に案内される。冷たいそば茶での出迎えがうれしい。

 

IMG_3466

 

IMG_3469

 

まずはエビス生ビールと自家製ざる豆腐。ビールに添えられた揚げ蕎麦が旨い。
道産の丸大豆から作ったざる豆腐は濃厚で大豆の香り、旨味が溢れる。蕎麦も期待してしまう。
桜えびのかき揚げセイロ(1400円)を注文する。

 

IMG_3470

 

IMG_3467

 

ビールをほぼ飲み終えたタイミングで蕎麦が提供される。石臼挽きから、すべて手作業というきれいな細めの手打ち蕎麦。水切りよく、コシがあり、蕎麦の香りがとてもよい。
蕎麦つゆが秀逸。こだわりの二年物の枯節の出汁と醤油のかえしよく、キリッとして旨い。

 

IMG_3468

 

かき揚げはフワサク。揚げ加減よく、たっぷり入った生の桜えびの旨みが凝縮。
函館では抜きん出た存在の蕎麦屋だ。
おいしかったです。ごちそうさま。

 

IMG_3472
「らーめん 鉢ノ葦葉」/四日市市城北町1-12 ル・グラン1F/11:00~15:00/月曜日休み


 

 

「滋養軒」ワンタンメン 塩@函館 松風町

 

【飛行機に乗って麺の旅】98軒目
夕方の開店に合わせて、函館駅から5、6分の函館塩ラーメンの老舗中の老舗「滋養軒」に向かう。すでに外待ち、中待ち。昨日訪れるもスープ切れで早い時間に閉店していたので、早めにきたのだが、、。20分ほど待ちカウンター席に。10年来、いつものワンタンメンと餃子を注文する。
塩ラーメン(500円)にワンタン6個(150円)。今年も価格は据え置き。営業努力に頭がさがる。

 

IMG_3482


店内はあったかい雰囲気の大衆食堂。昔から二人きりで切り盛りしている。ワンタンは注文が入ってからひとつひとつワンタンの皮で肉餡を包み茹でるので、少し時間がかかる。
研ぎ澄まされたシンプルな黄金色の塩スープ。熱々のスープは、鶏ガラに香味野菜、昆布の丁寧な出汁。コクのある旨みがじわじわと広がり体に沁みる。
毎日仕込むという自家製手打ち麺はやや細めのストレート麺ながら弾力があり、ツルモチでスープとの相性よく、最後までしっかりした食感が味わえる。

 

IMG_3475

 


IMG_3473


ワンタンのプルプルの食感、具材の旨みがスープと麺と相まって、さらに深い味わいが広がる。
麺、ワンタンはもちろん、スープも一気に飲み干し完食。後味よく、シンプルイズベストのワンタンメンを堪能。もちろん、カリカリの餃子も外せない逸品。
これからも末長く頑張って欲しい名店の味。
おいしかったです。ごちそうさま。

 

IMG_3476

「滋養軒」/函館市松風町7-12/11:30〜14:00 17:00〜20:00/火曜日休み

 

 

 

 


国産の豚骨、鶏ガラ、野菜の白湯に伊勢海老の頭の出汁をプラス。エスプーマされたスープは口当り優しく芳醇な海老の香りが溢れ、コクがあり旨み甘みのバランスもいい。平打ち麺とも好相性。さらに進化して旨い。
おいしかったです。ごちそうさま。

 

 

「まんまるてい」追いじゃけ中華そば しお@函館 競馬場前

 

【飛行機に乗って麺の旅】99軒目
最終日も快晴。昨日同様に朝風呂とベイエリア散策。その後チェックアウトして、最後の1杯をどこにするか迷う。初日に訪れた「まんまるてい」の平日限定メニューが気になっていたので、再度訪れることにする。「麺の旅」では2017年、2019年通して滞在中に再訪したのは初めてのこと。
お昼時だが比較的空いている。通常スープに「鮭節」の追い出汁だという「追いじゃけ中華そば」(900円)の「しお」を注文する。

 

IMG_3480

 

塩は前々日に食べた醤油より、さらに淡麗滋味。
青森シャモロックと魚介のきれいなスープ。日本料理の「いいお出汁」といった趣き。その出汁にプラス鮭節の微かな香りと甘み旨味は、素晴らしい。飲み干すためのラーメンスープといったところ。

 

IMG_3481
 

 

 

マイラーの終わりなき麺の旅は続く。

 

ローカルバスで函館空港に。函館空港にはJALもANAも専用ラウンジがない。
喫煙可能なのは1階にある珈琲焙煎工房「函館 美鈴」。昭和7年創業の老舗の支店だ。自家焙煎の珈琲とケーキを食べながら、函館2泊3日麺の旅の原稿をまとめてしまう。
福井、久留米、天草、尾道、福山、三原、松山、青森、山形、金沢、札幌、小樽、京都、三重、函館、、、。
飛行機に乗って麺の旅99杯。東京と合わせると、2019年146杯(笑)。

 


オヤジマイラーの終わりなき麺の旅は、まだまだ続く。
次回は、大分へ「別府冷麺」の旅。また温泉(笑)
 

 

2019年1月、連載とともにツイッターを始めました。
フォロワー380人超えました。ありがとうございます。

 


タカヤマコジローkojiro@takayama_kojiro
 


「飛行機に乗って、麺の旅」 ライブでつぶやき
「飛行機に乗らない、東京麺旅」東京近郊での麺活のつぶやき

 

 

*この連載は毎月第2第4月曜日に更新予定です。

顔

高山コジロー

編集者・旅人・たまにバーテンダー。大学卒業後、出版社にて男性ファッション誌、女性ファッション誌、漫画誌、トラベル誌、フリーマガジンなど20 年に渡り20 誌ほど編集長として携わる。現在は白黒の雄猫と共に気ままに暮らす。小学生の頃より極度の乗り物酔いだが、なにしろ飛行機が好きなので、生涯搭乗数は優に400回を超える。忘れられぬ旅はJAL ファーストクラス(特典航空券)で行ったパリ一人旅。酒好き、旨いものに目がない「食いしん坊」でもある。「KOJIRO(コジロー)」名義にて2017 年、『TABILISTA 』にてJALサファイア会員になるために年間50回飛行機に乗り、ついでに麺を食べに行く「マイル修行&麺の旅」を好評連載。本編はその続編にあたる。

 

 

 

わざわざ飛行機に乗って、麺を食べに行ってきます。
バックナンバー

その他の日本のこだわりグルメ

ページトップアンカー