旅する&恋する! 韓国ドラマ

旅する&恋する! 韓国ドラマ

#12

創作ミュージカル『マイ・バケットリスト』鑑賞レポート

文・『韓国TVドラマガイド』編集部/杉本真理

 

韓国演劇のメッカ、大学路発の創作ミュージカル 

 2014年に韓国演劇のメッカ、大学路(テハンノ)で初演から反響を呼び、再演を続けてきたヒューマン・コメディ・バディミュージカル『マイ・バケットリスト』が日本に初上陸。TENNTOPのチョンジ、BOYFRIENDのドンヒョンらを主演に迎え、2/25~3/12まで、全15公演が行われました。

 大学路といえば、100以上の劇場が密集するエリア。小劇場がほとんどで、日本でいえば下北沢のようなイメージ。観客との距離も近いことから、エネルギッシュな公演が多いですが、なかでも元気なのが創作ミュージカル。大学路の小劇場で公演されている作品の実に8割(!)が創作ミュージカルといわれています。

 日本でミュージカルときくと、絢爛豪華なものをイメージしがちですが、大学路発の創作ミュージカルは、キャストが2人~5人、多くても10人ぐらいの小規模作品がほとんど。そんな大学路発ミュージカルが、ここ数年日本でも数多く公演されるようになっています。

 

kankokutv-1

 

 

“死ぬまでに絶対やりたいこと100” 

 今回ご紹介する『マイ・バケットリスト』は“バディミュージカル”つまり2人舞台です。登場するのは、少年院を仮退院したばかりのカングと余命宣告を受けているヘギ、ともに18歳の若者です。悪性のがんに侵されているヘギは、“バケットリスト(死ぬまでに絶対にやりたいこと)”を叶えるため、“自分が死んでも悲しまなそう”な不良のカングを、かなり強引な作戦でパートナーに引き込みます。時給は3万ウォン。条件は“友だち”としてふるまうこと。

「女性アイドルと結婚する」「エスプレッソを飲む」「イカサマ宗教を体験する」「スポーツカーに乗る」――。そんなヘギのバケットリストを実行(!?)しながら、様々なハプニングを巻き起こす2人。やがて、最後のバケットリスト「コンサートをやる」準備をはじめるのですが……。

 

日本公演のスポット映像

 

 

“生きたい”ヘギと“死にたい”カングの心の内にホロリ 

 余命宣告を受けながらも“バケットリスト”を実行するため、強い意志をもって行動するヘギは、見た目と違ってとっても強く、たくましい。不良のカングにも一歩も引かず、いつの間にか自分のペースに巻き込んでいく、明るい魅力を放つ人。一方、「ロックは孤独じゃなきゃ!」などと一匹狼を気取るものの、寂しさを抱え、自殺未遂を繰り返してきたカングは繊細な少年です。

 性格も趣向も生き方もまったく違う2人が、ぶつかりあいながら互いを知り、やがてかけがえのない存在となっていく――。登場人物は2人だけ。舞台もいたってシンプルな作りですが、彼らの状況、その対比、変化がとても丁寧に綴られていて、どんどん物語の世界に引き込まれていきます。

 また、1度聞いたら一緒に口ずさめそうな、軽やかで耳心地のいい楽曲たちも印象的。2人が一緒に犬に襲われる騒動や、スポーツカーに乗るシーンなどは、その振り付けも含めて、楽しいものに仕上がっており、ノリノリに。一方でソロ曲は、それぞれの心の内がストレートに語られ、思わずホロリと涙が……。なにより、キャラクターの心をぶつけあう俳優たちの熱演が光りました。

 

kankokutv-2

チョンジ(TEENTOP)のヘギは可愛らしいけどどこか儚げなのが印象的。

 

kankokutv-3

「ナモオッパ(ナムホ兄さん)」として、日本でも熱狂的なファンをもつミュージカル俳優キム・ナムホ。

 

 

ダブルキャスト、トリプルキャストの魅力 

 日本公演は、ヘギ役はTEENTOPのチョンジと 『スーパースターK5』出身のパク・シファンのダブルキャスト、カング役はBOYFRIENDのドンヒョン、何度も来日公演を果たしているミュージカル俳優のキム・ナムホ、チュ・ミンジンが扮するトリプルキャストで行われました。

 私はチョンジ☓ナムホ回と、シファン☓ドンヒョン回を拝見したのですが、キャストが変われば、キャラクターの印象も変わります。

 チョンジ☓ナムホでは、カングがヘギを一生懸命に守っているように見えましたが、シファン☓ドンヒョンでは、主導権を握っているのは間違いなくヘギ。ヘギの呼び出し電話にダッシュしていくカングは、むしろ愛らしく、ほっとけない存在に見えました。それぞれの俳優の個性が感じられるのはもちろん、ヘギの強さ、カングの優しさを知ることで物語への理解度が深まったような気がして、楽しかったです。初演からカングを演じているチュ・ミンジンさんも見たかった~~。

 今回の日本公演は終わってしまいましたが、きっとまたどこかで再演されるはず! ぜひ、そのときは劇場まで足を運んでみてください。笑って、泣いて、ほっこりして、じわ~っと温かい気持ちになること間違いなしです!

 

●ヒューマン・コメディ・バディミュージカル『マイ・バケットリスト』

公式Facebook https://www.facebook.com/mybucketlist.jp

公式Twitter https://twitter.com/mybucketlist_jp

公式Instagram https://www.instagram.com/mybucketlist.jp/

 

*ヘギ役を演じたパク・シファンさんの来日イベント決定! もしかしたら、ヘギの歌も聴けるかも!

 

kankokutv-4

 

●『パク・シファン 1st LIVE & TALK ~adagio~』

日程:2017/4/2(日) 昼公演open12:30/start13:00 夜公演open17:00/start 17:30

会場:原宿アストロホール

チケット:6,800円(税込・ドリンク代別途) 全席指定

お問合せ:ライズコミュニケーション 電話03-5790-2661(平日13:00-17:00)

イベント公式サイト http://risecom.jp/psh/

 

16年の韓国公演でヘギを演じたパク・シファン、ユ・スンウがデュエットしたヘギのナンバー「Someday」のミュージッククリップ。どちらも、『スーパースターK』出身の実力者。音楽チャート(OST部門)で1位を獲得し話題となった。

 

 

 

『韓国TVドラマガイド』vol.69、好評発売中!

 本誌最新号、69号が発売中です。表紙はソン・スンホン。そのほか、2号連続で送る『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』大特集第1弾(イ・ジュンギインタビュー含む)、『青い海の伝説(原題)』『トッケビ(原題)』など、最新ドラマ、話題作などを徹底特集。ぜひご覧下さい!

 

韓国69表1_4NK2_AOL

 

001_contents069NK

 

 

韓国ドラマガイド別冊 保存版最新ドラマFILE』好評発売中!

 

韓国TVドラマガイド別冊_ベストセレク

『韓国TVドラマガイド』保存版。巻頭特集にはイ・ジョンソク、ソ・イングク、イ・ジュンギなど豪華スターが勢ぞろい。人気作の全話解説をはじめ、ハマる話題作、最新時代劇、長編ロマンスなど、220タイトル一挙紹介!

 

 

*本連載は月2回配信予定です。次回もお楽しみに!

 

 

『韓国TVドラマガイド』編集部

韓国のTVドラマ、映画、K-POP総合情報誌『韓国TVドラマガイド』(双葉社スーパームック・偶数月22日発売)編集部。本誌では人気スターのインタビューやドラマの詳しい解説、DVDリリース情報、テレビ番組表、現地エンタメの最新情報も掲載。編集部公式ツイッターはこちら→https://twitter.com/kankoku_tvguide

双葉社スーパームック好評発売中!

ISBN978-4-575-45669-1

韓国TVドラマガイド vol.69

ISBN978-4-575-45659-2

韓国TVドラマガイド vol.68

isbn978-4-575-45647-9

韓国TVドラマガイド vol.67

ISBN978-4-575-45628-8

韓国TVドラマガイド vol.66

旅する&恋する! 韓国ドラマ
バックナンバー

その他のCULTURE

ページトップへ戻る

ページトップへ戻る