琉球島猫百景

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#11

〈番外編〉高みの猫たち

写真・仲程長治 文・シマネコキネマ

 猫が「高いところ」が好きなことは、よく知られている。俯瞰から周囲を眺めて素早く獲物を見つけ、外敵からも身を守ることができる高みは、猫にとって本能的に安心・安全な場所に違いない。沖縄の島猫たちにとっては、さらに、ジメジメとした不快な地面から逃れられる場所であり、日当りも風通しもいい最高のお昼寝場所でもある。

 

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梅雨の晴れ間、県木デイゴの木の上でお昼寝中の猫。絶妙なバランス感覚だ

 

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福木を通り抜けてくる風が気持ちいいんだニャ〜と、外塀の上でくつろぐ猫


 沖縄にはガジュマルやデイゴなど木登りに適した木がたくさんあるのだが、実際に木に登っている猫に出会う頻度はそれほど高くはない。映画『Nyaha!』の撮影で島猫の日常を追いかけるようになって、猫には「木に登るタイミング」があることが少しずつわかってきた。

 

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公園の木の上からいつも仲間たちを見守っている警備員猫

 

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浜辺で暮らす猫たちは、早朝と夕方にモンパノキに登っていた

 

 木登り猫に出会う確率が高いのは、まず、雨の降り始めと雨上がりだ。どちらも湿度が高い地面を避けるための行動だろう。そして、早朝と夕方にも木に登る猫が多い。こちらは高みから周囲を見渡してパトロールしているような感じだが、同様の時間に活動するカラスの群れから身を守っているのかも知れない。いずれにしても、どの猫にも「お気に入りの木」があるようだ。

 

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アパート3階の鉄枠からこちらを覗き見。これが安心安全な距離感なのだ

 

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外灯と共に夜の町を見守る猫。人間たちのほとんどはその存在に気づかない

 

 高い木が少ない街中で暮らす猫たちは、アパートのベランダや窓のひさしの下、ブロック塀や門柱の上など、人工的な場所をちゃんと木に見立てて過ごしている。朝夕に島猫を探すなら上を向いて、日中に島猫を探すなら車の下や木陰を見ながら歩くのがいい。

 

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真夏の赤瓦は肉球でも熱いから、あまり登ったりはしないのニャ

 

 

*島猫映画『Nyaha!』(ニャハ!)は2018年夏公開予定。「第10回沖縄国際映画祭」で上映された同映画プロローグ編『Nyaha! Part#0』(54分作品)を公式ショップにて配信中! 詳しくはこちらへ→https://nyaha.official.ec/

公式インスタグラム→https://www.instagram.com/nyaha_28/

公式フェイスブック→https://www.facebook.com/nyaha28/

公式ホームページ→http://www.nyaha.ryukyu/

 

*本コラムの姉妹企画「琉球百景」は、沖縄発信の季刊誌『モモト』(編集工房 東洋企画)で好評連載中です。

 

*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!

 

 

 

写真家のプロフ用

仲程長治(なかほど ちょうじ)

1959年、石垣島生まれの写真家、アーティスト。20代の頃より沖縄県内であらゆる分野のアートデザインを手がける。琉球・沖縄の文化誌『モモト』の撮影とアートディレクションを32号まで担当。2017年冬に沖縄本島北部で開催される「やんばるアートフェスティバル2017-2018」では総合ディレクターを務める。現在、初監督作品となる『Nyaha!』(ニャハ!)を鋭意撮影中。

シマネコキネマ

シマネコキネマ

2018年夏に完成予定の島猫映画『Nyaha!』(ニャハ!)(監督/仲程長治、脚本/仲村清司、音楽/宮沢和史)の製作委員会。現在、琉球朝日放送(QAB)の情報番組「旬感!Qアプリ」内にて、テレビ版の「琉球島猫百景」を第2水曜日(16時35分~)に放映中です。5月からは、QABの夕方のニュース番組「Qプラス」でも、毎週金曜日のエンディングにて「琉球島猫百景」の映像を放映します。

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島猫と歩く那覇スージぐゎー
著・仲村清司 写真・仲程長治

     

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