THE 百年宿

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#04

百年建築 クラシックホテル編②

 

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連載第4回は、「クラシックホテル編②」です。文明開化の香りが漂う明治期。西洋文化を積極的に取り入れたホテルが創業する。こうしたクラシックホテルは迎賓館として多くの要人にも愛されてきた。今回は日本を代表するリゾート地から、神奈川県・箱根の「富士屋ホテル」と、長野県・軽井沢の「万平ホテル」をご紹介します。どちらのホテルも和と洋が融合された建築はもちろん、伝統の絶品レシピが有名。明治期にタイムスリップした気分で名物料理に酔いしれてみたい。

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日本初の本格的リゾートホテル。
明治24年に建造された社寺づくりの歴史的な館とともに、
「至誠」のサービス精神は、現在も受け継がれている。

文:金井幸男

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創業から受け継がれる欧米文化の風と紡がれる歓待の精神。

臣秀吉が小田原征伐の際に宿泊した由緒ある温泉旅館「藤屋」が、明治十一年に「富士屋ホテル」と改称。日本初の本格リゾートホテルとして生まれ変わった。本館・西洋館・食堂棟など、敷地内の建物ほとんどが創業当時と変わらぬ佇まいを維持し、登録有形文化財と近代化産業遺産に指定されている。
料理も代々受け継いできたレシピを遵守。しかし、時代に則した感覚も取り入れ、いつまでも記憶に残る味が提供できるよう図っている。例えば昼食の人気メニューであるビーフカレー。通常、ブイヨンを入れることが多いレシピも、同ホテルでは伝統に基づきコンソメを使用するなど、代々守り続け、多くの人に愛されてきた“富士屋ホテルの味”に仕上がっている。

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富士屋ホテル(ふじやほてる)

【住所】〒250-0404 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359
【料金】24,990円〜(1泊2食・サ込)
【電話】0460-82-2211 (代表)
www.fujiyahotel.jp


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世界の要人たちをもてなしてきた気遣いは、今も変わらず。
江戸時代から続く旅館を背景に持つ、クラシックホテルの代名詞。

文:金井幸男

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軽井沢リゾート文化を物語るクラシカルな空間に
おもてなしの心が調和する。

治二七年、江戸時代から続く旅籠の「亀屋」が、西洋風にリニューアルし、名称を「亀屋ホテル」に改めたのがはじまり。
軽井沢リゾート文化の先駆けであり、当時は外国人客が中心であった。そのため、二年後には外国人が発音しやすい「万平ホテル」に再び改名。西洋的な趣を重視しつつも、〝おもてなしは心なり、ホテルは人なり〟という、創業者・佐藤万平の日本的サービス精神が、多くの外国人客に支持された。
高度成長期には当時の田中角栄首相とヘンリー・キッシンジャー米大統領補佐官がホテルで会談を行なうなど、昭和以降は多くの歴史の舞台に。カフェではあのジョン・レノンが愛したロイヤルミルクティーも味わえる。
また、欧米のホテルで主流であった“一泊朝食付き”プランを日本で初めて導入したのは、同ホテルだとも言われている。

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万平ホテル(まんぺいほてる)

【住所】〒389-0102 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢925
【料金】23,925円〜(1泊2食・サ込)
【電話】0267-42-1234 (代表)
www.mampei.co.jp


ISBN978-4-575-45557-1 (1)


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