台湾の人情食堂

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#04

台湾で食べるべき10大フード

文・光瀬憲子

 

 日本と比べるとかなりゆる~い雰囲気と台湾人の人なつっこさにひかれて、ついついまた足を運んでしまう台湾。そこには何度リピートしても飽きることがない豊富な食べ物がギュッと凝縮されている。

 私は過去に7年間台湾に暮らし、それ以降もグルメ取材などを通して年に何度も台湾を訪れているが、それでも行くたびに「これは食べたことがない!」という新しい食べ物や食材に出逢う。

 小籠包とマンゴーかき氷を食べたら、次は何にしよう? そんな台湾ビギナーやリピーターのために、必須10大グルメをピックアップしてみた。

1 蚵仔煎(オアジェン)

 どこの夜市でも必ず見つかる蚵仔煎は、卵、水溶き片栗粉、小粒の牡蠣を鉄板で焼いたもの。ブヨブヨした食感が楽しい。ピンク色をしたオリジナルソースが味の決め手となる。寧夏夜市には行列店が数軒あるので食べ比べてみるといい。美味しい店の見極めは、なんといっても店頭パフォーマンス。蚵仔煎の店では、店頭に大きな丸い鉄板が用意されており、そこで蚵仔煎が大量生産されている。サッと卵を割り入れ、牡蠣をバラマキ、蚵仔煎が完成していくサマは実に見事。フライ返しを操る職人の手つきに注目したい。

 

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2 魯肉飯(ルーロウファン)

 日本でも立ち食い蕎麦屋のメニューにのぼるほどお馴染みとなった魯肉飯。豚ひき肉を醤油や香辛料で煮込んだものを白米にのせるぶっかけ飯。

 魯肉飯(または滷肉飯、肉燥飯とも)には豚ひき肉を煮込んでぶっかけたものと、豚バラ肉を細切りにして角煮風に煮込んで、ぶっかけたものの2種類がある。ひき肉ベースのものはさっぱりしていて食べやすいが、角煮ベースのものは脂身にパンチがあってやみつきになる。

 最近のマイ・ベスト魯肉飯は台北駅から地下鉄で約15分の三重にある「今大魯肉飯」だ。角煮タイプで脂身が甘くとろけるものの、味付けはさっぱりしていてしつこくない。

 

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3 牛肉麺(ニョウロウミェン)

 豚肉が幅を利かせている台湾グルメでキラリと光るのが牛肉をふんだんに使った牛肉麺。もっとも高級な庶民派料理である。

 牛肉麺には赤(紅焼)と白(清燉)の2種類があり、赤はややピリ辛の濃い目の味付け、白は淡白でクリアなスープ。牛肉麺といえば赤、という風潮があるが、女子にはあっさりした白をオススメしたい。

 そして白の名店といえば北投温泉駅前にある「志明牛肉拉麺」。通常はスジ肉などを使うところ、ここはロースやヒレ肉を贅沢に使っているため、驚くほど肉が柔らかい。

 

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4 麺線(ミェンシェン)

 初心者にはややハードルが高いが、食べてみるとやみつきになるのが麺線。日本のそうめんに似た極細麺をあんかけスープにして食べる。蚵仔麺線は中に牡蠣が、大腸麺線は中に豚の大腸が入っている。いずれも鰹ダシがきいていて、お箸でも食べづらく、スプーンでもすくえないという難しい料理。プラスチックや金属のレンゲの淵でうまく麺線を切りながら食べるとよい。大腸麺線は独得の臭みがあるが、ハマるとリピートしたくなる不思議な屋台料理だ。

5 臭豆腐(ツォウドウフ)

 中級者~上級者向けで、日本人旅行者のなかにも敬遠する人が多い臭豆腐。独特の発酵臭がある豆腐の揚げ物料理だ。でも、周囲に臭みを振りまくものの、実際に口に運んでみるとそれほど臭みを感じないから不思議だ。

 臭豆腐は一緒に添えてあるキャベツの漬物と醤油ベースの甘からソースが味の決め手となるので、この2つが旨い店は行列ができる。また、臭豆腐には揚げと煮込みの2種類があるが、煮込みは揚げより臭く、辛味も効いているので心して食べよう。

 

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6 豆漿(ドウジャン)

 台湾定番の朝ごはん、豆漿(写真左上)。いわゆる豆乳だが、台湾の豆漿店は豆乳と合わせる食べ物も魅力的。イチオシは小麦粉を水で溶いて味付けしたものをクレープのように焼き、これに卵を割り落としてクルクルと巻いた蛋餅(ダンビン)。甘辛い醤油ソースをかけると至福の朝を迎えられる。ほかにもマントウに卵を挟んだもの、パイ生地のような焼餅に油條(揚げパン棒)を挟んだものなど、幅広い選択肢がある。

 豆漿は甘口または塩味を選び、さらに「冷たい」「常温」「熱い」から好みのものを選べる。甘口はドリンク代わりだが、塩味は切り干し大根やネギなどの具が入って出てくるので、お腹を満たすスープとして楽しめる。

 

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7 豬腳飯(ズージャオファン

 ガッツリ肉を食べたい。そんなときには醤油で煮込んだ豚足が白米の上にのった豚足飯がいい。専門店では豚足でも細かく部位が分かれている。女性に人気なのは、蹄近くのコラーゲンたっぷりな部分「腳蹄」。油っこくないので食べやすい。脂身と肉をたっぷり食べるなら後ろ足の太ももの部分「蹄膀」。どちらもバランスよく、と言うなら皮、筋、肉すべてが含まれて歯ごたえも食べ応えも十分な「中段」がいい。

8 割包(グアバオ)

 台湾屋台のなかでは私の一番のお気に入りのスタミナ食。肉まんの皮のような白くてふわふわの生地に、豚の角煮、高菜の漬物、ピーナッツの粉、香菜を挟んだ、いわゆる台湾バーガーである。ハンバーガーのように両手で持ってかぶりつくのが正統な食べ方だ。このため、ひとつずつビニール袋に入って出てくる。

 挟む肉の種類は脂身の多い「肥肉」、赤みだけの「瘦肉」、両方バランスよく混ぜあわせた「綜合」から選べる。ビニール袋に入れたまま放置すると、しなっとして美味しくないので、アツアツにかぶりつこう。

 

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9 豆花(ドウホァ)

 肉やごはんをたっぷり食べたら甘いものが欲しくなる。日本で有名なマンゴーかき氷なんて、お楽しみのごく一部にしか過ぎない。台湾には肉料理と同じくらいバラエティに富んだスイーツがある。豆花は台湾の伝統スイーツ。豆乳を固めた、いわば豆乳プリンだが、これもカスタマイズによっては豪華にも、シンプルにもなる。

 夏は冷たくさっぱりと。氷と、柔らかく煮込んだピーナッツと一緒に口に運べば、ツルンと喉を通って亜熱帯の熱さも吹き飛んでしまう。冬は温かい豆花にタピオカやお餅などをトッピングすると豪華なデザートになる。

10 剉冰(ツォビン)

 台湾かき氷には、表参道に進出した某有名店のように氷自体に味がついたものもあるが、剉冰と呼ばれる伝統かき氷は氷自体に味がなく、トッピングで勝負するタイプ。こちらのほうが圧倒的に多い。

 大きめの碗にまずタロイモの甘煮、茹でピーナッツなどのトッピング(大抵は4種類を選ぶ)を投入し、甘いシロップを入れ、その上からかき氷を山盛りにする。さらにこの上に中に入れたものと同じトッピングを添えて出てくる。トッピング次第では甘さも抑えられてヘルシーに。

 

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*本連載は月2回(第1週&第3週金曜日)配信予定です。なお、今回はお正月休みがあった関係で、第5週金曜日に配信しました。次回は2月5日配信予定です。お楽しみに!

 

 

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著者:光瀬憲子

1972年、神奈川県横浜市生まれ。英中日翻訳家、通訳者、台湾取材コーディネーター。米国ウェスタン・ワシントン大学卒業後、台北の英字新聞社チャイナニュース勤務。台湾人と結婚し、台北で7年、上海で2年暮らす。2004年に離婚、帰国。2007年に台湾を再訪し、以後、通訳や取材コーディネートの仕事で、台湾と日本を往復している。著書に『台湾一周 ! 安旨食堂の旅』『台湾縦断!人情食堂と美景の旅』『ビジネス指さし会話帳 台湾華語』『スピリチュアル紀行 台湾』他。auポータルサイトの朝日新聞ニュースEXでコラム「翻訳女」連載中。株式会社キーワード所属 www.k-word.co.jp/

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