旬の地魚を味わう全国漁港めぐり

旬の地魚を味わう全国漁港めぐり

#02

【11月の旬魚】亘理「鮭」・土崎「虎河豚」・一色「鰻」・明石「紅葉鯛」

「本当に旨い魚を現地でいただく!」をテーマにお届けする「全国漁港めぐり」の第2回は、 宮城県・亘理の[サケ]、秋田県・土崎の[トラフグ]、愛知県・一色の[ウナギ]、兵庫県・明石の[紅葉ダイ]をご紹介します。

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亘理が発祥の郷土料理 サケを使ったはらこ飯

サケは生まれ育った川に戻る習性を持つ。水の匂いを嗅ぎ分け、何百キロ離れていても故郷の川を見付けるのだ。
サケが遡上する阿武隈川河口に位置する亘理町はサケを使ったはらこ飯で有名なところ。昔からサケの地引網漁が盛んで、大漁のときに振舞われたのがこの郷土料理である。気仙沼や岩手県などにもあるはらこ飯だが、元祖、亘理のはらこ飯は、煮たサケの切り身とイクラを、サケの煮汁で炊いたご飯に乗せたもの。伊達政宗がこの地を視察で訪れた際に献上され、以後、広まったと伝わっている。
農山漁村の郷土料理百選にも選ばれ、シーズンとなる秋にもなれば県内外から大勢の人が訪れる。現在、町内の約20店舗でこのはらこ飯が食べられる。

                                                       The salmon has a habit to return to the river where It was born and raised.It smells the water and distribute it and find the river of the hometown even if it is several hundred kilos distant.
Watari-cho is located in the Abukuma River river mouth where a salmon goes up and is the place that is famous in "Harako-Meshi" using the salmon. It is this local cooking to have been behaved at the time of big catch at the place where the fishing with a seine net-fishing of the salmon is prosperous from old days.
Harako-meshi is in Kesennuma or Iwate. But it is a thing with a slice and the salmon roe to the rice which ancestor “Harako-meshi of Watari” boil the slice of the salmon and cooked with the broth. When Masamune Date visited this ground by inspection, it is given and comes when it spread out afterward.
This dish was chosen as farm village, mountain village, fishing village, local cooking 100 selections. And a large number of people come from the prefecture outside if it is the autumn when it is a season. At approximately 20 stores in the town block, I can eat this Harako-meshi now.

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サケの仲間にはイワナやニジマス、サクラマスなどがいる。それぞれ共通して淡水で産卵後、稚魚は川を下ってオホーツク海やベーリング海などを回遊しながら成長。数年後に母川に戻り産卵後に死亡するという生態を持つ。ただ、一部ヤマメなどは川で一生を過ごす。一般にサケと呼ばれるものはシロザケで、3~5年、海洋で過ごしたのち秋から冬、日本海側では山口県以北、太平洋側では利根川以北の河川を遡上する。成魚の体長は70cmほどになる。

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1 亘理のはらこ飯は、サケの煮汁で米を炊くためご飯が茶色いのが特徴 2 荒浜漁港に水揚げされたサケ。漁港は汽水湖の鳥の海に臨む 3 亘理でははらこ飯以外の季節に、ホッキ飯(12月中旬~5月上旬)やアサリ飯(4月初旬~5月上旬)、写真のシャコ飯(5月中旬~7月中旬)などがいただける 4 鳥の海には国内最大規模の鳴り砂地帯も広がる

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荒浜港に隣接し「わたり温泉鳥の海」が建つ。東日本大震災で甚大な被害を受けようやく昨年秋、日帰り入浴だけが再開された。5階最上階の浴場からは太平洋が一望でき、牡鹿半島や金華山、振り返れば蔵王連峰も望める。ヒノキ風呂と岩風呂の2種類で、泉質は黄金色のとろっとした低張性弱アルカリ性。肌に優しく、神経痛や疲労回復などに効く。泉温も44度とちょうどいい湯加減だ。

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わたり温泉鳥の海

【住所】宮城県亘理郡亘理町荒浜築港通り41-2
【電話】0223-35-2744
【開館】10:00~20:00(受付19:30まで)、第3水曜と年末年始休館
【料金】大人(中学生以上)500円、小人(小学生)250円、幼児(未就学児)無料
【交通】JR亘理駅よりバス(さざんか号) 鳥の海ホーム行き約15分、終点下車


写真提供:宮城県

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秋田沖北緯40度の海は夏も旨いトラフグ北限の産卵地

秋田沖、北緯40度のところに、国内最北のトラフグの産卵場があることをご存じだろうか。
秋田県は知る人ぞ知るフグの産地だ。その漁獲量は東日本でもトップクラス。ここで獲れたものは下関などに水揚げされているが、秋田市土崎地区を中心に「北限のフグ」と名付けて地域活性とブランド化を図っている。
冷たい海で育ったフグは成長が遅く、食べられるようになるまで時間を要するという。その分、身が引き締まって、味、食感ともにいい。
フグの旬は冬場だが、水が冷たいので夏でも旨い。しかも高品質のフグがお手頃価格で食べられる。土崎の中の提携する店で提供していて、春と秋には「ふくまつり」も行われている。

                                                       To Akita offing, 40 degrees N, do you know that there is laying eggs ground of the tiger puffer at the northernmost part in Japan?
There are few people knowing, but Akita is a production center of the globefish. The fish catches are the top-classes in the East Japan. The thing produced here is unloaded in Shimonoseki, but I name "globefish of the northern limit" around Tsuchizaki, Akita-shi district and plan local activity and branding.It is said that the globefish which grew in the cold sea needs time until growth comes to be eaten late. The body is tightened by just that much, and taste, a texture are good together.
The season of the globefish is winter, but is delicious even in the summer because water is cold. Besides, the globefish of the high quality is eaten at a reasonable price. The people contribute it in a cooperating shop in Tsuchizaki, and it is performed in spring in autumn "blow, worshiping you".

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虎河豚北海道から九州まで広く分布。回遊しながら小魚やエビ類、カニ類を捕食。体側に大きな黒い丸状の斑紋を持つ。1年で全長20~30cm、3年で45cmほどに成長。最大で80cmほどになる。産卵は春。2、3歳から産卵に加わる。産卵場所は水深20~50m の浅い海底で、トラフグは産卵場所への回帰性があるとされる。フグの毒は青酸カリの10倍毒性を持つテトロドトキシン。もっとも毒を有するのがマフグで次にトラフグ。主に卵巣と肝にある。

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1 フグの産卵場がある男鹿半島沖。小型底びき網での漁獲 2 男鹿半島付け根にある船川と椿(写真)がフグ漁の主な港 3 貴重な天然トラフグ。秋田県では資源保護から稚魚の養殖と放流も行っている 4 天然トラフグの旬は10~11月と5~6月の産卵期。この時期は濃厚な白子がいただける。みなと土崎ふぐの町活性化協議会 http://akita-fugu.com/

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土崎は海運で栄えた港町だ。北前船の寄港地で、現在の秋田港は土崎港の上に築かれた。その秋田港に臨む道の駅「あきた港」はJR 土崎駅から徒歩で約25分。ここでは秋田の物産が買えたり食べたりできる。隣接するポートタワーセリオンには高さ100mの無料展望室が。そこからは秋田市街や日本海はじめ鳥海山、奥羽山脈など360度の大パノラマが楽しめる。

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道の駅あきた港

【住所】秋田県秋田市土崎港西1-9-1
【電話】018-857-3381
【営業】9:00~21:00、年中無休
http://www.selion-akita.com/


写真提供:秋田県

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天然に勝るとも劣らない 品質管理された養殖ウナギ

三河湾に臨む一色町は矢作川河口に開けた温暖な街だ。日本有数のカーネーション生産地として知られているが、日本一のウナギ養殖の町でもある。
矢作川の表流水を利用し、天然に近い環境でウナギを育てている。そのためストレスも少なく、皮のやわらかい脂の乗った上質なウナギができる。市場での評価は高く、特許庁の地域ブランド(地域団体登録商標)にも認定されている。
一色町では天然の稚魚のシラスウナギを河口付近で捕獲し、成鰻まで一貫し生育している。外国産が多い中、100パーセント日本産のウナギは貴重だ。養殖100年の歴史で培った技術で、昔ながらの日本のウナギの味が楽しめる。

                                                       Isshiki-cho facing the Gulf of Mikawa is the warm town which opened out in the Yahagi River river mouth. This town is known as the carnation production ground eminent Japan, but is a town of the best eel culture in Japan.The people use surface water of the Yahagi River and bring up an eel in the environment that is near to nature. Therefore there is little stress of the eel, and it is possible for the good-quality eel which I got on of leather soft fat. The evaluation in the market is high and is authorized in a local brand (regional society registered trademark) of the Patent Office. The people capture the sand bar eel of a natural fry near the river mouthin Isshiki-cho and they are consistent until it becomes the adult fish and grow it. In the present with many eels from a foreign country, the eel from Japan is 100% more valuable. In the technique that they cultivated in the history of culture 100 years,we can enjoy the taste of a traditional Japanese eel.

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北海道南部より南の全国に分布。体長60cmほどで中には1mを超すものも。河川の河口から中流、湖沼に生息。日中は石の下や泥の中などに隠れ、夜、魚やエビ、カエルや水生昆虫などを捕食。生態はいまだ謎が多いが、淡水域で数年から10数年生活したあと海へ下り、南方約2000kmのマリアナ海溝付近で産卵することがわかっている。生まれた幼生のシラスウナギは黒潮に乗って冬から春、日本にやってくる。それを捕まえた一部が養殖ウナギになる。

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1 一色うなぎ漁協直営店のうな丼(1850円)。白焼きなどがお手頃価格で。販売もあり 2 その漁協直営店が入る「一色さかな広場」。品質と安さが自慢。漁港近く telicon0563-72-3700 【営】9:00~17:00 http://www.sakanahiroba.com/ 3 新鮮な海産物を販売する店がずらり。飲食店も並ぶ 4 さかな広場の隣ではその日獲れた魚が買える朝市も 5 一色漁港

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「ウナギ養殖」

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ウナギの養殖は1879(明治12)年に東京の深川で始まったという。一色に導入されるのはその15年後。今日の礎が築かれたのは1959年の伊勢湾台風からだ。復興の過程で農地が養殖池に転用され急速に発展したのだ。1970年頃、全国的にウナギの病気が発生するが、以後、加温式温水養殖(ハウス養殖)が広まり効率よくウナギの育成ができるようになる。
ウナギの養殖は稚魚(シラスウナギ)の池入れから始まる。冬、川を溯上する6センチほどのシラスウナギを採捕し、28度前後の水温で半年から1年半飼育する。大食いのウナギは成魚時に、1日で体重の2パーセントほどのエサを食べる。魚粉を主体とした配合飼料で、大きくもなく小さくもない丼ぶりや重箱に合うサイズに育てあげるのも養殖のノウハウだそうだ。現在、ウナギを養殖しているのは12都道府県で、そのうち鹿児島と愛知で全国の65パーセントを占める。

写真提供:一色さかな広場一色うなぎ漁業協同組合

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明石の速い潮流で鍛えられ 脂が乗り身の締まったタイ

明石の海は最速7.5ノット(時速約15キロ)を超す速い潮流によってつくられた複雑な地形を有する。そこはさまざまな魚たちの産卵場所や生息場所となっている。
「まえもん」と呼ばれる約100種類の魚介が四季折々に水揚げされるが、なかでもマダイは別格だろう。
春に獲れる桜ダイは有名だ。しかし、もっともおいしいのは産卵を終えた秋のタイだという。エビやカニ、イカナゴなどのエサをたくさん食べ、脂が乗った最高の状態になっているからである。
体の色が赤味を増すため紅葉ダイとも呼ばれているが、潮流で鍛えられて締まった身に上質な脂が乗ったマダイは、これもまた別格である。

                                                       
The sea of Akashi has the complicated topography made by afast tide to exceed fastest 7.5 knots (approximately 15 kilos per an hour). There become spawning ground and the habitation place of various fish.
Approximately 100 kinds of fishery products called "Maemon"are unloaded seasonally, but the schnapper will be above allspecial."Sakuradai”  produced in spring is famous. However, it is said that it is the autumn sea bream which finished laying eggs to be the most delicious.A sea bream eats a lot of bait such as prawns and a crab, the sand lance, and this is because fat is in a condition of the best that I got on.It is trained by a tide and is called "Momiji-dai" by the tight body because the color of the body adds to tinge of red in the schnappers which good-quality fat got on, and this is special again.

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真鯛北海道以南の日本近海に分布。縁起ものの魚で海魚の王と称せられる。水深数10~200mに群れをつくらず単独で生息。肉食で、頑丈なアゴと歯で貝なども噛み砕く。魚は一般に寿命が短いがタイは長命。40年も生き全長1mを越えるものも。主に一本釣りや吾智網、底びき網の3種類の漁法で漁獲される。吾智網漁は「鯛網」とも呼ばれ、風呂敷状の網の内側に魚を追い込んでいくかけ回しという手法。明石鯛漁の主流だ。

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1 明石駅から近い「うおんたな」と呼ばれる魚の棚商店街。350mのアーケードに鮮魚店など100店舗ほどが並ぶ阪神地区の台所。ここから漁港にも近い http://www.uonotana.or.jp/ 2 明石漁港から明石海峡とそこに架かる明石海峡大橋を望む。この明石浦で獲れた魚が旨いのは、豊富なエサを食べ、身に脂が乗りながらも速い潮流で鍛えられて身が締まっているからだ。旨みと食感が違い、さらに漁場が近いため鮮度も違う 3 祝いの席の魚はやはりタイ。茶漬けや素麺などいろいろな食べ方があるのもタイの特徴

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「明石のセリ」

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明石の名物は11時30分から行われるセリだ。活魚が基本で、そのためひと手間もふた手間もかけている。
たとえばタイ。深い場所に生息するタイは引き揚げたときには浮き袋が膨らみ、そのままでは死んでしまう。そこで竹箸で浮き袋に穴をあけるが、他の場所を突けば殺してしまう。高度な技が必要だ。
岸に着いたらすぐイケスに移し、暗い水槽で一晩落ち着かせる。セリ前に魚の再選別を行うが、主に漁師の妻たちがするため日本一女性が多いセリといわれている。
セリにかけられた魚介は午後には店頭に並ぶ。地元ではそれらの魚を「昼網」と呼んでいるが、明石のセリはほとんどの魚が生きているうちにかけられるためセリ場に生臭ささがないのが特徴。

写真提供:明石観光協会

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