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はじめに

★この作品は2005年7月〜2011年12月まで漫画アクション(双葉社)で連載されたものです。
駅弁、鉄道の情報は掲載当時のものです。現在のものとは異なりますので予めご了承ください。

「日本一周6年半の舞台裏」

 

漫画アクションの「駅弁ひとり旅」連載第1回目は、2005年7月19日号。
表紙は忘れもしない寝台特急「富士・はやぶさ」号と東京駅の豪華駅弁「極附弁当」だった。
当初私の計算では日本一周は連載50回(約2年間)で完結できる予定だった。
ところがである。日本を一周して上野駅に戻ってきたのは連載第151回目、2011年12月6日号のこと。
つまり、6年以上もかかったわけだ。予定の3倍ということは、それだけ日本の鉄道旅行は奥深く、
駅弁もまた多種多彩な証拠であり、まさに嬉しい誤算の連続だった。

実際、私の取材旅行も6年半かかったわけだが、その間には鉄道の世界にも大きな変化があった。
代表的なところでは、まず連載第1回で大介が乗った九州行き
ブルートレイン「富士・はやぶさ」号が2009年3月14日を最後に廃止された。
第6話に登場の高千穂鉄道は、2005年9月の台風14号により
甚大な被害を受け復旧されることなく廃止が決まった。
第10話の島原鉄道も一部区間が廃止されている。

2014年度には金沢まで北陸新幹線が、2015年には新函館まで北海道新幹線が開通する(※1)。
まさに日本列島新幹線時代となるわけだが、にも拘わらず「新幹線に食堂車を!」という話はない。
我々日本の旅行者は「駅弁」に頼らざるを得ないのである。
それなら大いに「駅弁ひとり旅」を楽しもうじゃないか!「駅弁万歳!」

『駅弁ひとり旅』15巻 「あとがき」(2012年1月12日発行)より


※1:北陸新幹線は2015年3月14日に金沢まで、北海道新幹線は2016年3月26日に新函館北斗まで開業した。

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櫻井 寛

フォトジャーナリスト・世界90カ国以上の鉄道を撮影。04年に奈良県の桜井線を残してJR全線完乗。全国の駅弁を制覇中で、すでに5000個以上を食べ尽くした。著書多数。

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はやせ 淳

漫画家・里中満智子氏が代表を務めるマンガジャパン会員。「シャッター」「東京爆弾」「外へ出ようヨ!」(双葉社)、「弁護士TASUKE」(芳文社)など著書多数。


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