石巻/牡鹿半島 絶景・美食・縄文

石巻/牡鹿半島 絶景・美食・縄文

#13

飛行機に乗って麺の旅「石巻」編

石巻、牡鹿連載の13回目は「TABILISTA」の人気連載、高山コジローさんの『わざわざ飛行機に乗って、麺を食べに行ってきます!』石巻編をお送りします。もちろん、新幹線を使わず、成田空港から空路仙台空港入り。石巻焼きそばをはじめ、自慢のご当地麺を食レポしていただいた。東日本大震災から8年。石巻に根付く麺文化を堪能して欲しい。

わざわざ飛行機に乗って、「石巻焼きそば」を食べに行って来ました。

文と写真・高山コジロー

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9950

 

 

 

 

成田空港からANAで仙台空港へ
 

東京から石巻へのアクセスは、新幹線で仙台駅まで行き、そこからJR仙石線で石巻というルートが一般的。しかし、なにしろ飛行機が好きなもので、飛行機で行ける限りは飛行機を利用するのが我が旅の流儀。石巻へは新幹線ではなく、成田空港から仙台空港まで飛行機を使い、仙台駅を経由して訪れることにする。成田空港は国際線のイメージだが、国内線もあり1日の発着数は160を超える。「成田-仙台」間は、ANAが1日2便就航している。生涯搭乗数は400回を超えるが、仙台空港は今回初めて利用することになる。

 

 

 

成田ー仙台 ANA3231便 

 

成田空港へのアクセスは、JR成田エクスプレス、京成スカイライナー、在来線もあるが、東京駅から直通高速バスによる「THEアクセス成田」の使い勝手がいい。本数が多く予約いらず、ゆったりシートでトイレ付き、運賃は1000円ジャスト。1時間30分で第1ターミナルに到着する。バスが到着するのは4階の国際線出発ロビー。国内線出発ロビーは1階なので注意が必要だ。

 

搭乗口までは10分以上かかる。スタバでコーヒーを買って、薄暗い長い通路をひたすら歩く。しばらくしてANAカウンターがあり、左手にある喫煙所で搭乗前に最後の一服。搭乗口周辺には喫煙所はない。

 

IMG_7916S+7917S

 

搭乗は飛行機までバスで移動する。使用機材はボンバルディア DHC8-Q400。74席あまり、ANA唯一のプロペラ機。ゲートではなく地上から直接タラップをあがり機内に入る。プロペラ機って旅の高揚感が増す。飛行時間は1時間弱。WiFiは使えない機種なので、プロペラが旋回する音を聞きながら外の景色をゆっくり眺めることができる。

 

仙台空港に到着。北の玄関口であり大きな国際空港だ。国内線は新千歳、伊丹、関空、福岡、神戸、名古屋、広島、小松、熊本、那覇、出雲、久米島、種子島と実に多くの都市に定期就航している。乗り換えの時間があったのでゆっくり空港内を散策。宮城県の特産物やお土産が豊富にある。日本酒の「一ノ蔵」の直売店もあり、利き酒もできる。

 

空港からはJR仙台空港アクセス線快速で仙台駅に、そこからJR仙石線に乗って石巻駅へ。

 

参考までに東京を7:30に出発したとすると、

飛行機の場合

東京7:30—8:50成田空港9:45—10:45仙台空港11:27—11:44仙台駅12:17—石巻13:15

新幹線の場合

東京7:30-9:14仙台9:24-石巻10:16

その差3時間あまり。こんなのんびりな旅があっても、いいじゃない(笑)

 

 

IMG_7919S+7924S+7925S

 

 

「たこ焼き くるるん」 石巻焼きそば @石巻市/鋳銭場

 

さて、石巻といえば「石巻焼きそば」。B級グルメとして存在は知っているが食べたことはない。さっそく本場の味を食べ歩きだ。まずは駅前のたこ焼き&石巻焼きそば専門店の「くるるん」へお邪魔する。

 

店主に石巻焼きそばについて聞いてみる。「石巻焼きそば」とは、昔ながらのせいろで二度蒸しした石巻地域独自の茶色い焼そば麺を使用し、魚介の出汁で蒸し焼きにした焼きそばのこと。麺は石巻の製麺所「島金商店」を使っているという。最近は二度蒸しをしてない普通の中華麺を使うお店もあるが、本物の麺を使わないと、石巻焼きそば本来の旨さは出せないとのことだ。

 

メニューには石巻焼きそば、塩味、旨だしと数種類あり、デフォの「石巻焼きそば」(550円)を注文する。焼きそばを焼く、いい匂いが店内を漂う。5分ほどで提供される。注文してからわかったが、こちらの「石巻焼きそば」は、出汁とウスターソースを使っているとのこと。出汁だけの焼きそばではないようだ。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9952

 

見た目は普通の焼きそばだが食べてみると違いがわかる。ソースの味が全面に主張するのでなく、麺には出汁の旨みとほんのりウスターソースの酸味と甘みが口に広がる。麺は独特で食感はふんわりしているが、モチモチ感があり歯ごたえもある。目玉焼きを崩して黄身を麺と絡めると好相性で、とろりとしてコクが出てクセになる旨さだ。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9953

おいしかったです。ごちそうさま。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_7977

「たこ焼 くるるん」/宮城県石巻市鋳銭場3-13/0225-23-7341/10:00~20:00(月-金)10:00~19:00(土日祝)

 

 

 

「麺舗 かのまたや」石巻焼きそば 出汁 @石巻市/市穀町

 

駅前から5分ほどの「藤や食堂」に向かうがあいにくお休み。しばらく散策すると、釜揚げうどん「麺舗 かのまたや」があった。こちらのメニューにも石巻焼きそばがあるようだ。中に入ると食堂の雰囲気。厨房では4人の女性がテキパキと働いている。うどん店だが、高校生の集団が皆、焼きそばを食べている。地元でも焼きそばは人気のようだ。焼きそばは出汁とソースの2種類あり、シンプルな「石巻焼きそば 出汁」(520円)を注文する。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9950

 

美しい目玉焼きに豚肉、キャベツ、人参など野菜もたっぷり。ひと口いただくと、出汁の旨みが麺に染み込んでいて旨い。印象は塩焼きそばに近い。麺はうどんと同様に自家製麺だそうで、細めで少し縮れていて、コシが強い。厨房で働くお母さんが作る、これぞ石巻の家庭の味か。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9951

おいしかったです。ごちそうさま。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_7966

「麺舗 かのまたや」/宮城県石巻市穀町6番19号/0225-95-0468/11:00~14:30/土日祝休み

 

 

 

「三浦屋」焼きそばS @東松島市/大曲

 

すっかり石巻焼きそばに魅せられ、「もっと食べたい」。駅前の店舗は昼の営業が終わってしまい、地元の方の紹介で、地元の人気店、石巻市に隣接する東松島市にある「三浦屋」へ向かう。

 

昼の営業時間にギリギリ間に合って入店。定食や中華、カレーなどメニューは豊富。かなりボリュームがありそうなので「焼きそば S 」(730円)、トッピングに目玉焼き片目を注文する。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9958

 

10分ほどで提供される。もやしと豚肉がたっぷり、Sなのに大盛りサイズ! 香ばしいソースの香りが鼻をくすぐる。ひと口いただくと、ソースの味が強く、後からじわじわと魚介出汁の旨みが広がる。焼きそば麺は、こちらも石巻の製麺所「島金商店」。ソースと麺 がよく絡み、少し焦げた麺は香ばしくモチモチで旨い。もやしのシャキシャキ感がいいアクセント。もともと麺が茶色なので味が濃そうに思えるがあっさりめ。卓上のソースを少し追いかけして食べてみるとコクが増して旨い。地元で愛される理由がわかる逸品。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9959

おいしかったです。ごちそうさま。

 

三浦屋/宮城県東松島市大曲字寺沼2/050-5872-6185/11:00~15:00 17:00~20:00(平日)11:00~20:00(土日祝)/水曜日休み

 

 

「好松」中華そば @石巻市/立町

 

夜は石巻の新鮮な地魚の刺身を肴に、石巻の名酒「墨廼江 600K」 大吟醸原酒を堪能。地元でしか味わえない地産地消、格別の酒宴だった。焼きそばを3皿食べているが、麺好きとしては締めに中華そばを食べたい。地元の方の紹介で、深夜営業をしている「好松」へ。夜のみの営業で居酒屋的な使い方もできる店だ。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9954

 

スープのすんだ醤油ベースのシンプルな中華そば(700円)。シナチク、チャーシュー、ネギ、印象的な赤いナルトが、屋台のラーメンのようで哀愁をそそる。麺は細い縮れ麺。ふわふわで柔らかな食感はスープとあい、身体に優しく飲んだ後にはぴったりだ。こちらの麺も製麺所は「島金商店」、石巻で愛される代表的な中華麺とのとこだ。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9957

おいしかったです。ごちそうさま。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_7998

「好松」/宮城県石巻市立町1-1-3/090-6256-2988/19:00~25:00/日曜日休み

 

 

翌日は、料理評論家 山本益博さんに同行取材。

取材の模様は、すでに「TABILISTA」で掲載されているので、ぜひ読んでいただきたい。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「石巻で小さな復興の芽が育む」山本益博 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「石巻・牡鹿のジビエ」山本益博

 


 

 

 

「元気食堂」新あら~麺 @石巻市/中央

 

取材終了後、山本益博さんから「麺屋武蔵がプロデュースしたラーメンが、石巻にあるはずだから食べに行こう」と誘われ、2017年に誕生した「いしのまき元気いちば」へ向かう。2Fのフードコート「元気食堂」で、麺屋武蔵監修「新あら~麺」(700円)は食べることができる。東日本大震災の復興支援活動として、麺屋武蔵が協力し完成したラーメン。昨年12月に改良されて新しくなったそう。アラを使うことで、フードロス対策にもなっている。

 

入り口で食券を買い、番号札をもらい10分ほどで呼ばれる。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9960

 

まずは透き通った黄金色のスープからいただく。石巻で水揚げされた魚のアラからとった出汁をベースに、鶏ベースの動物系スープとあわせたダブルスープは、コクがあり旨味がたっぷり詰まっていておいしい。もちもちツルツルの中太麺はスープとよく絡む。贅沢で奥深い味わいの一杯。

 

石巻の新しいラーメン。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9961

おいしかったです。ごちそうさま。

 

フードコート「元気食堂」/宮城県石巻市中央二丁目11-11/0225-98-5539/11:00~20:00

 

 

 

「大王(ターワン)」みそタンメン @石巻市/立町

 

 

翌日、朝から仕事が入っているため、今日中に東京に戻らなくてはならない。仙台発成田行きの飛行機はすでに終わっているので、帰りは新幹線を利用する。

夕方には出発するつもりだったが、何かが足らない気がする。震災後も元気に頑張り、地元から愛されている店で「ラーメン」を食べて帰りたい。

 

新幹線を仙台駅最終便に変更して、石巻駅近くの「大王(ターワン)」に向かう。周りは薄暗いがポツンと電気がついている。暖簾をくぐって中に入ると湯気が凄い、そして満席だ。テーブル席を詰めてくれて着席。一番人気の「みそタンメン」(720円)を注文する。

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9963

 

10分ほどで着丼。野菜が盛り盛りでボリュームが凄い。スープも溢れんばかり。スープからいただく。

 

北国ならでは塩気が強めのコクのある味噌スープ。炒めた野菜と豚肉の旨みと油がスープと融合していい塩梅だ。野菜は炒め具合、味加減よくシャキシャキの歯ごたえで旨い。麺はタンメンでは珍しい平打ちの中太縮れ麺でスープとよく絡み好相性だ。普通のみそタンタンなのだけど、平打ちの麺が全く別次元のタンメンにしている。こちらの麺も製麺所は「島金商店」とのこと。焼きそば麺から細麺、平打ち麺まで、島金商店のコスパ恐るべし。途中で辣油を追加すると、甘めのみそスープがピリッと締まり絶妙。スープまで飲み干し完食。冷えた身体が芯まで温まる、そんな一杯だった。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_9962

おいしかったです。ごちそうさま。

 

 

遏ウ蟾サ_鮗コ縺ョ譌・・逵歃IMG_8036

「大王(ターワン)」/宮城県石巻市立町2-4-19/0225-95-0533/10:30~15:00 17:00~19:30/火曜日休み

 

焼きそば3皿、中華そば、新しい石巻ラーメン、最後は老舗のみそタンメン。

石巻でも、大変よく食べました。

 

石巻をあとにし、帰りの新幹線でふと考える。

「震災復興支援、いったい何ができるのだろう。」

震災後8年目を迎え、爪痕は随所に残り、まだ復興の途上にあるのは明白なのだが、情報は薄れ発信は減少していく。人それぞれ考え方、関わり方は違うだろうが風化させてはいけない。僕にできることは、なんだろう?

 

僕にできることは、実際に被災地に行って、おいしく楽しく食べることではないかな。

春になったら、また石巻に行こう。


 

2019年1月、ツイッターを始めましたフォローしていただけると嬉しい。
高山コジロー@takayama_kojiro
 


「飛行機に乗って、麺の旅」と 「飛行機に乗らない麺の旅」のつぶやき満載。
(飛行機に乗って麺の旅/23杯 飛行機に乗らない麺の旅/9杯 2019年1月31日現在)
 

 

*この連載は毎月第2第4月曜日に更新です。

顔

高山コジロー

編集者・旅人・たまにバーテンダー。大学卒業後、出版社にて男性ファッション誌、女性ファッション誌、漫画誌、トラベル誌、フリーマガジンなど20 年に渡り20 誌ほど編集長として携わる。現在は白黒の雄猫と共に気ままに暮らす。小学生の頃より極度の乗り物酔いだが、なにしろ飛行機が好きなので、生涯搭乗数は優に400回を超える。忘れられぬ旅はJAL ファーストクラス(特典航空券)で行ったパリ一人旅。酒好き、旨いものに目がない「食いしん坊」でもある。「KOJIRO(コジロー)」名義にて2017 年、『TABILISTA 』にてJALサファイア会員になるために年間50回飛行機に乗り、ついでに麺を食べに行く「マイル修行&麺の旅」を好評連載。本編はその続編にあたる。

o1654234014364520386

https://ameblo.jp/tcat-tourexpo/entry-12443667314.html

宮城県観光プロモーション

 

p_place00
東京シティエアターミナル2階「毎日が旅行博」Tour Expo 内 [東京都中央区日本橋箱崎町42-1]

 

主催 サンファンヴィレッジ

協力 東京シティ・エアターミナル東京空港交通宮城県経済商工観光部観光課宮城県観光連盟みらいサポート石巻宮城県石巻市大崎市石巻観光連盟峩々温泉東鳴子温泉旅館大沼良葉東部JF宮城県石巻湾支所万石浦鮮かき工場カイタクビヨンド牡鹿の学校

 

 

牡蠣のまち 石巻へ!!

 

 石巻は牡蠣の産地として有名ですが、2018年4月下旬に同じ宮城県の南三陸町戸倉地区に続き、石巻地区、石巻市東部、石巻湾の3支所が国内2例目となるASC*国際認証を取得しました。ASC国際認証というのは、WWFが国際的な海洋保全活動の一環として、天然の水産物ではなく、養殖による水産物を、海の自然や資源を守って獲られた持続可能な水産物(シーフード)として認証する仕組みです。

*「ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)」

イシノマキマンTwitter 【https://twitter.com/ishinomakiman

*詳しくは石巻観光協会のホームページでご覧いただけます。

 

 

石巻/牡鹿半島 絶景・美食・縄文
バックナンバー

その他の地方創生

ページトップアンカー