THE 百年宿

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#08

旅館 大橋 RYOKAN OHASHI -TOTTORI・MISASA-

 

「百年料理」。その土地で育まれた食材、その土地に伝わる郷土料理など、その宿に伝わる伝統のレシピを味わうという愉しみ。創業100年を超える老舗の宿には、長い歴史の中で旅人の味覚を喜ばせてきた、旅のヒントとなり得るすばらしい滋味にあふれた料理が受け継がれているのだ。連載第八回は、開湯850年という山陰の古湯、鳥取県の三朝温泉にある「旅館 大橋」をお届けします。

 

旅館 大橋 ―鳥取県・東伯郡 三朝町―

三朝温泉にある国登録有形文化財の旅館。
地域で唯一のトリウム泉や、宮大工が趣向を凝らした客室が特徴だ。

 

文:山下皓平

 

 

大橋1トリウム泉。三朝温泉で唯一となる自然噴出のトリウム泉。過去には世界一の濃度と称されたこともあるほど。

 

日本の粋を極めた館に
自家源泉の温泉。
宿の原点で感じる真の癒し。


 ジウム含有量世界一とも言われる鳥取県・三朝温泉。なかでも、自家源泉五箇所のうち三箇所が自噴泉。そして三朝温泉唯一のトリウム泉を持つ湯宿だ。
 まず訪れたときに目を引くのが、風格漂う純和風の建物。日本建築として最高のものを目指し、昭和七年に完成した館内は、平成九年に国の登録有形文化財にも指定された。ひとつとして同じつくりがないようにと、宮大工が遊び心をふんだんに取り入れた客室には、現在では到底手に入れることができない銘木が贅沢に使われている。
 また、旅館の魅力は温泉と建築だけではない。現代の名工、黄綬褒章を受賞した総料理長がつくる創作会席も、それだけで訪れる価値のある素晴らしさ。山陰の旬の食材、板前の腕、選りすぐりの器など、五感を満たすこだわりの料理をいただける。

素材・技・器の三位で彩る
地元・山陰の旬の味覚。

 自然環境に恵まれたこの土地ならではの食材を、丹精込めた創作懐石として各客室へ提供。プライベートな空間でゆっくりと味わう繊細な四季の美食は、また格別だ。
大橋2豊かな自然に囲まれた山陰ならではの食材を使用した秋の料理の一例。匠の技でつくり上げる味わい深い創作会席だ。現代の名工、黄綬褒章を受賞した総料理長・知久鳥惣一を中心に、料理旅館として、創業以来の手づくりにこだわり続けている

歴史ある日本建築に見る
宮大工のこだわり。

 国の登録有形文化財にも指定される館の魅力は、日本建築ならではの木の温もり。希少な南天の木を使用した傘天井や床柱など、見どころが随所に散りばめられている。
大橋3館内をつなぐ太鼓橋も、国の登録有形文化財のひとつ。宮大工によるこだわりは素材選びにまで至り、現代では入手困難な各地の銘木が惜しみなく使われている。
大橋4
館内の各所には、職人の手づくりによる“波打つガラス”が現存。すぐ横を流れる三徳川のせせらぎをやさしく包み込む。

大橋ロゴ

 

 

 

りょかん おおはし
〒682-0123
鳥取県東伯郡三朝町大字三朝302-1
電話0858-43-0211 (代表)
www.o-hashi.net

 

 

ISBN978-4-575-45557-1 (1)

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