石巻/牡鹿半島 絶景・美食・縄文

石巻/牡鹿半島 絶景・美食・縄文

#05

「2泊3日妻を“おもてなし”するアウトドア旅」@牡鹿半島

 

「石巻・牡鹿半島」連載の第5回目は、アウトドアの達人で快適生活研究家の田中ケンさんによる寄稿ルポをお届けする。被災地を回り、50回以上炊き出しのボランティアをした経験を持つ田中さんにとって、石巻は思いの深い土地でもある。全3回で送るレポートの第1回目は、石巻市街地にある「いしのまき元気いちば」での買い出しから、目的地「おしか家族旅行村オートキャンプ場」を目指す。

 

 

 

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OUTDOOR COOKING IN OSIKA 


文/田中ケン 写真/岡安啓人(MASH)

 

  

【1日目】

 

目指すは、宮城県石巻・牡鹿半島。

 

 結婚してもうすぐ30年、すでに僕らの子供たち、長女の舞・長男の翔は独立し、夫婦2人の生活へと突入している。プロデュースしている2つのキャンプ場(群馬県北軽井沢のoutside BASE、栃木県那須のファミリーパーク那須高原)はどうにか今のアウトドアブームに乗り好調に回っている。

 全国各地で実施しているアウトドアイベントのプロデュースをしているほか、最近ではTV番組にもメインで出演させていただくなど、力の限りアウトドアの普及活動をさせていただいている。近頃は空前のキャンプブームとなり、数年前までオフシーズンと呼ばれていた秋口まで、キャンプ人口が増えている感がある。ありがたいことに日々目まぐるしく、なかなか休む時間を取れないでいた。今シーズン最後を迎える冬、そしてライフスタイルのステージが変わったこのタイミングで、妻を“おもてなし”する旅を、ふと計画してみたくなった。

 

 場所は、宮城県石巻にある、牡鹿半島。この界隈には東日本大震災後、幾度となく炊き出しのボランティアで訪れた場所である。あれから数年。いつかまた、という思いがあったのは確かだ。現在の復興の様子を2人で確認したかったというのもあり、今回の場所でプランニングを立てた。

 

 

 

 

  “おもてなし”のテーマは、3つ。

 

 

 行き先は決まった。

 次は「どう、もてなすか」をざっくりと説明しよう。流石に夫婦互いにいい歳になったし、無理は禁物。そう、僕の肩書きは、快適生活研究家。まことに身勝手な肩書だが、この肩書のおかげでいろいろと得をしている。そこで掲げたテーマが以下の3つである。

 

東京からロングドライブで向かうため、かつ、もう、寒い時期に突入!

極力設営や撤収の手間を省きたい。というわけで

 

ひとつ目は、

「テントではなく、ケビン(ロッジ)に宿泊をする」

 

ふたつ目は、

「アウトドアで美味しい食事を作り、食す」

 

 せっかく訪れる地、そこで手に入れられる食材にはこだわりたい。酒も一緒。

牡鹿半島では新鮮な魚介類のほか、シカ肉も手に入れられるという。これを食べないで何が旅だ!

 

最後の3つ目のテーマは、

「絶景を散策」だ。

 

 はるばるやってきたのだから、美しい自然を肌で感じたい。できればちょっとしたトレイルでもあって、体を動かしながらというのが理想だ。

 

 

地元の食材だけで、アウトドアクッキング。

 

 

 まずは、買い出し。 

 

 石巻の食材としては「牡蠣」や「鯖」をはじめとした、石巻港で水揚げされる海産物。これはハズせない。他の食材はどうするか?

 そこで向かったのは、地元の食材が揃う「いしのまき元気いちば」だ。ここは、旧北上川のほとり、石巻の中心市街地に2017年の6月にオープンした施設。食事とお買い物が楽しめる一大マーケット。1階は、石巻圏や三陸ブランドがそろうお買い物ゾーンになっている。約1000アイテムものが揃っているという。なかでも鮮魚や水産加工品は、「さすが石巻!」という品ぞろえとクオリティ。見ているだけでレシピが次々と頭に浮かんでくる。地元の畑から直送の野菜や果物も豊富に揃っていたから、買い出しが楽しくてしょうがない。お米も地元産の「ササニシキ」を手に入れることができた。

 

 何を作るかは、後ほどご紹介することにして、牡鹿半島の先端にあるキャンプ場を目指す。

 

 

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地元で水揚げされた新鮮な海産物が所狭しと並び、目移りしてしまうほど。今回のメインは名産でもあるサバに決めた。

 

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早い時間に行ったこともあって、畑から直送の新鮮な野菜や果物も豊富に揃っていた。

 

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美味しそうな加工品もたくさん。もうメニューはすでに決まったようなもの。

 

 

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 「いしのまき元気いちば」

石巻市、食品加工関連16社、地元料理店4店、 地元企業8社他が一同に集まり、旬の鮮魚、水産加工品から、農産品、地元の物産品、三陸地域や震災復興応援地域の特産品などを豊富に取り揃えている。また2階には約140席のフードコートもあり、石巻の旬をその場で味わえる。すぐそばには「石ノ森漫画ミュージアム」があり、三陸・石巻地域の「元気」と「おいしい」をまるごと堪能できる市場だ。1時間無料になる大型市営駐車場や観光バスの無料(5台まで)駐車場も完成。

[営業時間] 

1F 物販コーナー AM 9:00~PM 7:00 
2F フードコーナー AM 11:00~PM 8:00(ラストオーダーPM 7:30)

[定休日] なし(年末年始・お盆・連休等は別途確認下さい)

[住所] 石巻市中央二丁目11-11
 

 

 

 

 

「おしか家族旅行村オートキャンプ場」へ

 

 

 買い出しを済ませ、今回の旅の目的地「おしか家族旅行村オートキャンプ場」を目指す。リアス式海岸沿いのワインディングロードをひた走ること約1時間。牡鹿半島先端に位置する港町、鮎川浜に到着した。

 

 途中で新鮮なシカ肉を購入する。牡鹿半島というくらいだから、この半島には古くからシカが多く生息しているようだ。小積浜の「アントラークラフツ」では食材とその育つ背景まで伝える猟師の小野寺望さんにお会いし、シカの美味しい調理法をはじめ、狩猟法、牡鹿半島に関する自然や食の情報を教えていただいた。

 

 鮎川浜はキャンプ場から一番近い集落。目的地はもうすぐ。最寄りの商店もここにある「おしかのれん街」だ。日用雑貨から食品まで揃う。地元の名産、鯨肉も買い足すか悩んだが、メニューはすでに決まっていたし、食材も十分に揃っていたので、今回は見送ることに。

 

 

 

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リアス式海岸沿いの道を愛車の「TEAM OUTSIDE」号でキャンプ場を目指す。田代島や網地島を望む車窓は抜群。  

 

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・第律逶ョ繝サ雋キ縺・・縺予縺翫@縺九・繧後s陦予0069キャンプ場から一番最寄りの商店は鮎川浜にある「おしかのれん街」。日用雑貨から食品まで揃う。

 

 

「おしか家族旅行村オートキャンプ場」は本当に半島の先端にあった。

 

 紺青色の冬の海に浮かぶ信仰の島を眼下に、世界三大漁場と称される太平洋金華山沖の大海原を望む大パノラマが広がる。まさに絶景。”おもてなし”の舞台としては申し分ない。

 

 今夜はこの景色を存分に味わえるケビンを予約しておいた。

 テント泊でなくても、十分にアウトドアは楽しめる。最近の秋冬キャンプ、テント泊のスタイルは多様化している。コットンテントに薪ストーブをインストールする方がとても多くなったし、AC電源が使えるキャンプサイトでは、ホットカーペットなどの家電を使って楽しむ人もいる。しかしいずれも必然的に荷物と手間は増えてしまう。

 もう少し自宅から近かったり、暖かい陽気だったらいいけれど、今回は冬。

 無理せず、ケビンに宿泊する選択肢は、僕らにとって至極当然。快適生活研究家の夫婦ですから・・・寝具やエアコン完備で貸別荘のような快適設備は、この時期だからこそ、いいじゃないか。

 

 

 

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金華山を望むキャンプサイトからの眺望(右)と、今回宿泊したケビン(左)。

 

 「おしか家族旅行村オートキャンプ場」

[営業時間]14:00~翌10:00
[定休日]ケビン棟のみ通年営業(冬季は祝日を除く火・水休業)フリーサイト・シャワー室・洗濯機・乾燥機・ガスコンロ12/1から3/31まで使用不可。詳細はホームページでご確認ください。
[住所] 石巻市鮎川浜駒ヶ峰1-1 TEL/0225-45-3420

URL/http://www.oshika-campingpark.com/   

 

 

【2日目】

OLYMPUS DIGITAL CAMERA金華山越しのご来光。後利益がありそうだ。宿泊したケビンのテラスから撮影。

 

“おもてなし”の舞台
アウトドアリビングの設営

 

 

 ケビンで快適に過ごした後は、ゆったりとした気持ちでおもてなしを始めるとする。キャンプサイトでタープを張り、僕のいつものスタイル、アウトドアリビング&キッチンで。

 

 まずは、舞台となるアウトドアリビングを作ろう。風もなく、穏やかな陽気。寒い時期だと一般的にはクローズタイプのスクリーンタープやシェルターが広く好まれるスタイルだが、僕らはこれしきの状況ならばオープンタイプのヘキサタープ・スタイルを好む。防寒をしっかりしておけば、積雪もなく、雨風がなければ問題なし。せっかく見晴らしのいいキャンプサイトだしね。道具は夫婦2人だからそんなに多くない。テーブルもチェアもロースタイルでシンプルに揃えている。

 

 キッチンは、キッチンテーブル(食材をカットするなど作業用の天板、ツーバーナーを載せるスタンドがセットになったもの)を用意した。最近ではロースタイルキッチンも流行っているようだが、僕は俄然このスタンディングスタイルと決めている。キッチンテーブルは、リビング用のテーブルと違って天板の地上高が高めの設定となっている。したがって調理するときの姿勢が家庭のキッチンスペースと近いスタイルで楽なのだ。

 

 さらに重要となるのが、コールマンのホワイトガソリン式ツーバーナー。コイツとの出合いは、僕がアウトドアを始めるきっかけになった30年以上も前に遡る。当時の僕の中でのキャンプ料理といえば、焼き肉やカレーくらいしか思い浮かばなかった。ところが僕が初めてキャンプに連れて行ってもらい、先輩が作ったのはなんと、見たこともないメキシコ料理のフルコース。鮮やかな道具の使い方はもちろん、次々に出来上がる衝撃的な美味いメシ。

 

 以来、僕はコールマンのホワイトガソリン式ツーバーナーの虜となって、どこにでも持って行く。寒さに強く、故障もしにくくてとにかくタフ。過去には雑誌で、このツーバーナーを持って日本全国の離島をキャンプ旅で出かけるという企画を連載していたこともある。もちろん、牡鹿半島目の前の田代島と網地島にも持って行った。デッドスペースが多い構造だから、空いているスペースには調理器具など詰め込んでアタッシュケースのようにしていたっけな。

 

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キャンプサイトにタープを貼り、アウトドアリビングの設営(左)、長年の相棒、コールマンのホワイトガソリン式ツーバーナー。ダッチオーブンとスキレットも愛用品(右)

 

 さあ、”おもてなし”の準備は整った。

 次回は、いよいよワンランク上のアウトドアクッキング「石巻・おしかスペシャル」をお届けしよう。

 

*田中ケンさんの情報はコチラから。

ダディーズオピニオン 公式ホームページ

田中ケン 公式ツイッター

「極上!三ツ星キャンプ」(BS日テレ)番組ホームページ 

 

 

ken Profile

田中ケン(たなか けん)

1964年生まれ、東京都出身。小学校時代からサッカーに親しみ、高校3年生のとき、東京代表として全国大会に出場。高校卒業後は「ポパイ」「メンズクラブ」などの男性雑誌を中心にファッションモデルとして活躍。25歳で父親になったのを契機にアウトドアに開眼。「アウトドアを取り入れることで、生活はもっと快適になる」を信念に“快適生活研究家”として各メディアで幅広く活動。1992年にサバイバルレース「レイドゴロワーズ」日本チームとして初出場。1993年には冒険型トライアスロン「ボーダートゥボーダー」に出場。2000年に「有限会社ダディーズオピニオン」を設立。雑誌、テレビ、ラジオ、イベントなどの企画、編集、コーディネイト、出演をはじめ「オープンエアフィールド軽井沢高原」のキャンプ場プロデュース。軽井沢・鵠沼・横浜でアウトドアスタイルのカフェ・レストランをディレクションするなど多方面で活動。アウトドアイベントも数多く手がけ、ビーチクリーンアップや自身のライフワークである東海自然歩道清掃登山など環境問題にも力を注ぐ。著書に「アウトドア達人パパの快適家族術」、「ダディーズハート」がある。

★次回は2/6(水)更新予定。「おしか家族旅行村オートキャンプ場」でのアウトドアクッキングVol.2です。アウトドアの達人、快適生活研究家の田中ケンさんだからできる驚きのレシピ、野外とは思えないおもてなし料理の全容をお届けします。満天の星空の下での至福のスペシャルディナータイムをお楽しみに!! 

 

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アウトドア料理撮影の様子。「おしか家族旅行村オートキャンプ場」にて。

 

 

【宮城県観光プロモーション】

 

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東京シティエアターミナル2階「毎日が旅行博」Tour Expo 内 [東京都中央区日本橋箱崎町42-1]

 

主催 サンファンヴィレッジ

協力 東京シティ・エアターミナル東京空港交通宮城県経済商工観光部観光課宮城県観光連盟みらいサポート石巻宮城県石巻市大崎市石巻観光連盟峩々温泉東鳴子温泉旅館大沼良葉東部JF宮城県石巻湾支所万石浦鮮かき工場カイタクビヨンド牡鹿の学校

 

 

牡蠣のまち 石巻へ!!

 

 石巻は牡蠣の産地として有名ですが、2018年4月下旬に同じ宮城県の南三陸町戸倉地区に続き、石巻地区、石巻市東部、石巻湾の3支所が国内2例目となるASC*国際認証を取得しました。ASC国際認証というのは、WWFが国際的な海洋保全活動の一環として、天然の水産物ではなく、養殖による水産物を、海の自然や資源を守って獲られた持続可能な水産物(シーフード)として認証する仕組みです。

*「ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)」

イシノマキマンTwitter 【https://twitter.com/ishinomakiman

*詳しくは石巻観光協会のホームページでご覧いただけます。

 

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