<時間旅行>戦前日本の日記

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昭和1

年:向学心に溢れた19歳の少年の日記。愛媛師範学校の3年生に在学中。 #1936年4月20日 #戦前の日記

1936年(昭和11年)4月20日 19歳の少年の日記。愛媛師範学校の3年生に在学中。 diary2016.4.20


ーーーー 今日農業の時間に玉井と二人で・たご・をかりていたら底が突然抜けて服も肥が付いたので胸くそが悪かった。 之は即ち自己の成すべき事柄に依ってあまり不真面目になりすぎたのだ。自己の職席(ママ・本来は職責)対しても同じ事だといいかげんなことをして了っては駄目だ。 いいかげんな事をする奴に限って大言を言いたがり職席(ママ)を全うする様な者はない。単に農業の時間であるからと小なることを馬鹿にするのでは大事なることもおろそかにするのである。何故ならば千丈の堤も蟻の一穴からである。 ーーーー


文中に出て来る・たご・は、担桶(にないおけ)ともいい糞尿などを入れて運搬したりするものだ。それの底が抜けて糞尿まみれになってしまったようだ。それはそれは嫌な気分になったことだろう。しかし、そこからしっかり反省して己への教訓としてしまうところがすごい。 彼の通う師範学校は、卒業後は教職に就くことを前提に授業料がかからない学校だった。日々の生活も保障されたので、優秀でも進学できない貧しい家庭の子どもの受け皿にもなっていたため向学心に溢れた生徒が多かった。それだけに彼もしっかりした考えを持っていたのだろう。


【昭和11年の出来事】 1月 日本がロンドン海軍軍縮会議から脱退  2月 全日本職業野球聯盟設立  2月 二・二六事件勃発し東京市に戒厳令布告(7月まで)  5月 阿部定事件  8月 ベルリンオリンピック開幕  9月 ソ連にてスターリンの粛清が始まる

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