延岡テロワール(6)地元食材で本格的な広東料理を。「Chinese Restaurant FUBITO(史)」

取材・高山コジロー

 

 

 延岡駅から車で6、7分ほど。外観はイタリアンかフレンチかというおしゃれなでカジュアルな中華料理店「Chinese Restaurant FUBITO(史)」を訪れる。
 清潔感溢れる店内に入るとカウンター席が5席。店の奥に進むと広いスペースがあり、20人ほど入れるテーブル席がある。広い店内だが夫婦二人で切り盛りしているという。

 延岡出身のオーナーシェフ小澤寿史さんが出迎えてくれた。

 

 

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延岡の食材は鮮度が抜群だと語る小澤寿史シェフ。

 

 福岡を皮切りに長崎佐世保のシティホテルで中華のシェフを7年間務めた小澤シェフにお話を伺った。

 

 「独立して店を開こうと思った時に最初から延岡を考えていたわけではないんです。子供を育てる環境を一番に考えたとき、18年間自分が育った延岡の環境や自然、人の温かさもあり、自然な流れで地元の延岡で店を開くことにしました。地元の仲間が延岡で店を開くことをすすめてくれたのも大きいです」。

 2015年に本格的な広東料理「Chinese Restaurant FUBITO(史)」を始める。

 

 延岡の食材を料理にどのように生かしているのだろう。

 「広東料理がメインの店です。本場の香港も海に囲まれているんですが、海の幸を使った海鮮料理が多いんです。広東料理は素材をいかした調理方法なので、新鮮な魚や海老、蟹など延岡は豊富です。中華のイメージはこってりしていると思うんですが、脂っこいとか、辛いということではなく、あっさりした食べやすい中華を目指しています」。

 女性客が入りやすくランチは盛況だという。夜は3500円からのコース料理をメインに、アラカルトもあり、お酒と一緒に楽しめる料理で女性だけでなく男性客も魅了している。

 「女性客には少しあっさりした味付けに、お酒を飲む男性客には少し味を濃くしています」。

 地元の常連客が多く、お客さんの年齢や体調も考慮しているという。

 

 延岡の食材についてお聞きする。

 「福岡や佐世保と比べても、延岡はなんでも新鮮な食材が揃います。肉は宮崎牛を使っています。野菜はすべて延岡のものを使っています。鮮度がいいのでハリや甘み、味が全然違います。レタス一つとっても水々しく葉のはり方が違うんです」。

 「魚も不漁でない限り、延岡の北浦産の地物を使っています。ハタとかアラとかは中華との相性も凄くいいんです。冬は北浦で揚がるカマスを素揚げにして薬味ソースをかけたり、甘いピリ辛の味付けで軽く炒めたりします。いまが旬のガラエビも素揚げして山椒塩を添えてカラごと召し上がってもらっています」。

 鮮度がいい地元の魚介だから出せる料理だ。

 

 ランチをいただいた。延岡の野菜を使ったサラダから始まり、春巻きにしゅうまい、宮崎牛、中華スープにパラパラチャーハン。最後は奥様特製のシフォンケーキ。本格的な中華がリーズナブルな料金でいただける。あっさりしていて女性に人気なのも納得だ。

 

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ランチで提供された料理。宮崎牛(上)、チャーハン(中)、奥様特製のシフォンケーキ(下)。

 

 2月7、8、9日に開催された「のべおかタパス食べ歩き2020」。気軽に小皿料理を楽しめるイベントには3年前から毎年参加しているという。「イベントで出した小皿料理はとても好評で、過去の料理を数種類メニューに載せています。初年度に出した『宮崎県産牛ホホ肉の紹興酒煮』は好評で、ランチやコースにも組み込み常に出すようにしています」。

 「東九州バスク化構想」のイベントでは、「ヒオウギ貝と地鶏のシューマイ」を披露するという。

 「天然ならではの旨み詰まった延岡のヒオウギ貝を手作りの皮で包んだシューマイです。ぜひ味わっていただきたいです」という小澤シェフ。

 延岡の食材を使った広東料理に興味が尽きない。当日の料理は、山本益博さんの連載「夫婦で行く1泊2食の旅#53(番外編)」でご覧いただけます。

 

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■Chinese Restaurant FUBITO(史)

 

住所/宮崎県延岡市本町1-4-11 1F

問い合わせ/0982-27-5976

営業時間/11:30~14:00(L.O.13:30)18:00~21:30(L.O.21:00) 定休日/日曜日