延岡テロワール(3)ペルー料理「rico tacna」(リーコ タクナ)

取材・高山コジロー

 

 

 延岡駅から歩いて7分ほど。瀬之口町交差点にあるペルー料理「rico tacna」(リーコ タクナ)を訪れる。

 モダンな外観のビル。開放感のあるきれいな店内は、ゆったりしたテーブルの配置がされ、奥の厨房の手前にはカウンター席がある。

 九州では珍しいペルー料理店オーナーシェフの久我大輔さんにお話を伺った。


 

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延岡生まれペルー育ちの久我大輔シェフ。

 

 

 延岡で生まれの久我シェフは、父親の仕事の関係で5歳〜10歳までペルーのタクナ市で育ったという。


 「首都のリマからは遠く離れたタクナ市では日本人は私たちの家族だけでした。日本食はなかったので、幼少期の食の記憶といえばペルーの家庭料理なんです」。

 店名の由来は、「リーコ」はスペイン語で美味しい。「タクナ」は幼少期に5年間過ごした第2の故郷タクナ市である。お店のマークはタクナの街マークにrico tacnaの文字を入れて使っているという。

 

 帰国後は延岡に戻り、言葉の問題など苦労が多かったという。

 「高校卒業後、作るのが元々好きだったので料理の道にすすむことにして最初は宮崎のフレンチレストランで2年。延岡に戻ってからはホテルで8年ほど働きながら独自に料理の勉強をしていました。ベースはフレンチとイタリアンなんですが、子供のころの経験したペルーの家庭料理の記憶を原点としたアレンジしたオリジナルの欧風ラテン料理のお店として2008年にオープンしました。ペルー料理といっても誰も知らなくて(笑)」。

 

 ランチで「ピカンテ ア ラ タクネーニャ」をいただいた。宮崎牛の胃袋(ハチノス)とホルモンをアヒ(ペルーの唐辛子)で煮込んだペルー料理だ。タクナは砂漠の中にある都市で、牛肉の内臓を使った煮込みが好まれていたという。新鮮な牛ホルモンは臭みは一切なく、旨みたっぷり。アヒは日本の唐辛子ほど辛くなく、心地よいスパイシー感がいい。

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「ピカンテ ア ラ タクネーニャ」(上)、サラダ(左下)とデザート(右下)も味わい深い。

 

 

 「オープン当初は、ホルモンってっ聞いただけで、誰も食べてくれなくて、どうしようかと思いました(笑)」。

 ランチは煮込み料理だけでなく、山羊のチーズを使ったペルーのパスタもあり、手軽にペルー料理が楽しめる。夜は4000円からのコース料理がメイン。料理に合わせて珍しいペルーのビールやワインも取り揃えられている。

 

 ランチも夜のコース料理も肉、魚、野菜、食材はほとんど延岡産を使っているという。

 「野菜は斧農園さんが多いです。リクエストしてパクチーやペルーのとうもろこしなど無理言って作ってもらったりしてます。牛は延岡の鏡山牧場の赤身肉を初めてイベントで使います」。

 

 「東九州バスク化構想」のイベントでは、前出の鏡山牧場の牛肉、斧農園の野菜を使った「鏡山牛を使ったアンティクーチョ」を披露するという。

 「まだ延岡では流通してない牛の赤身肉は、一度使ってみたかった食材です」。と久我シェフはいう。

 延岡の野菜と牛肉をどのようにペルー料理にアレンジしたのか。山本益博さんの連載「一泊二食の旅#53」(番外編)でご覧いただけます。

 

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​■rico tacna(リーコ タクナ)

 

住所/宮崎県延岡市瀬之口町1-2-6

問い合わせ/0982-35-2080

営業時間/11:30~14:30(L.O.14:00)18:00~22:00(L.O.21:30) 定休日/木曜日